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持ち望む空

日曜日、花散らしの雨が降る。
これで一気に活きがいい葉が育つ。
明日からの1週間は、入学式・新学期の週。

今年は花曇りの日が短かった。
黄砂で曇っているのか、花曇りなのか
わからない山々を見ていた。

霞んでいるのはそれだけではなかった。
世の中のネジが緩んでいるように
ぼやけた仕組みがそこら中にあると気づいた。

だからこそ、早い切り替えが必要だと
季節に教わっている気がした。
季節はそうやって自らを変えてきた。

子どもたちが進級する季節。
それは人のつくりだした季節。
豊かな人間に育つように願いを込めた季節。

人がつくった季節ならば、
それがぼやけてきたのならば、
人の手で変えるのが使命だと知る。

花疲れが残らないうちに、
かすみ疲れで目が曇らないうちに、
明日の晴れ空を見上げる人でありたい。


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