ある習慣
むかしむかし、じいやはいいました
にんげんにはできんことがたくさんある
むかしむかし、ばあやはいいました
かみさま、ほとけさまをじゃけんにしたらいかんよ
ちいさかったぼくは
なんとなくはわかったけど
ふかいところはわからんかった
でもじいやとばあやは
ことあるごとに、くりかえしくりかえし
ぼくにいったのです
じいやもばあやもなくなって
ぼくもおとなになりました
でもじいやとばあやのことばが
ずっとこころのなかにのこっていて
ことあるごとにくりかえし、よみがえってくる
にんげんはごうまんになったらいけないよ
みちにはずれることをかみさまはちゃんとみてるよ
おとなになったぼくを
ことあるごとにいましめて
はずれかかったねじをしめてくれる
ぼくがまいあさ、おひさまにむかって
しんこきゅうをしてからおがむのも
ぶつだんにてをあわせるのも
かんしゃといのりのあらわれにちがいない
あしたもそれからさきも
かわることなくつづけていくはず
いくつになっても、たましいをきよらかにたもつこと
そこにつながるとしんじている