誰かが携帯でも落としたのかと近づいてみれば、蓄光性のミニブイだった。沖の光には及ばないけれど、風と海鳴りだけの砂浜で目を引いた。誰も探そうとしないし、頼りにもしていない、お役御免の光。あるまま、あるさま。前でも先でもない、今にも良いも悪いもない。ここにピン打ちして時折立ち止まる。
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