素人なりに考えてみたデフレの正体
安倍さんが辞任した。個人的には好きだったので残念。
安倍さんの政策の目玉と言えば何と言ってもアベノミクス。賛否両論あるけれど、景気を刺激したのは間違いない。ただ、それはいわゆる『マネー経済』が中心で、『実体経済』への影響は小さかったと言える。デフレ脱却のために金融市場に投入されたマネーは、実体経済を刺激する投資には向かわず、金融市場に再投入されることになった。結果として、株価は大幅に上昇したが、労働者の賃金は上昇しなかった。
経済学者の方々は、『デフレは貨幣現象』という基本的な考えをお持ちのようだが、それが通用しないことはアベノミクスの結果を見れば明らかである。デフレの正体を、実体経済の目線から考えないと、いつまでも問題は続く。素人なりに、デフレの正体を考えてみた。
賃金下落の要因ー非正規雇用の拡大、労働のコモディティ化、機械化・自動化、企業の内部留保の増加、株主目線の経営、持ち合い解消、外国人労働者の増加、そもそもこれまでが高すぎた など。
供給過剰の問題-少子化、生産年齢人口の減少、社会が豊かになり需要が一巡した、市場の飽和、競争激化、技術革新による生産の効率化 など。
いろいろな要素が組み合わさってのデフレ、と言える。平成初期のバブル崩壊後に『複合不況』という書籍がベストセラーになったが、今回のデフレは『複合デフレ』と言えるのではないだろうか。であれば、金融緩和だけで問題が解決するはずもない。安倍さんの次の総理の課題とも言えるし、我々自身の課題でもある。