英語の発信力を伸ばす3つのルールとは? その2(全5回)
前回の記事はコチラ。
最初に結論を言い切る!【基礎編】
5 行エッセイの最初の行は結論です。結論は端的に言い切ります。
この文はこれ以上ないくらいにシンプルな結論です。シンプル過ぎて不安
になるかもしれませんが、まったく問題ありません。逆に「難しいことを言
おうと気負わない」ことが大切です。
結論の要点は、自分が「強く思っていることを端的に言う」ことです。パッと浮かばなければ「自分が好きなもの」でOK です。好きな飲みもの、好きな場所、好きなスポーツなど、材料はいくらでもあります。それを「I like ○○.」と言えば、それが結論になります。
結論を述べるもうひとつのパターンは「A is B.(A はB だ)」です。冒頭
の結論は Coffee is an excellent drink. もしくは Coffee is wonderful. な
どと言うこともできます。あるいは「~すべきだ」という言い方も可能です。例えば We should drink coffee. は I like coffee. とほぼ同じ意味です。
一方、単純に事実や現象を描写した文は結論にはなりません。
これらの文は自分が「強く思っていること」ではないので、結論としては
不適当です。単なる事実や現象ではなく、自分が本当に言いたいことをシン
プルに言い切る。それが結論です。
最初に結論を言い切る!【応用編】
5 行エッセイの各文は、関連する情報を補足して、内容をふくらませるこ
とができます。1 行目の結論にいくつかの文を加えると、紙1 枚でエッセイ
を書く際の「序盤=導入部」になります。序盤の作り方には、特に決まった
規則があるわけではありません。ひとつの型を紹介しましょう。
ここでは、日本でもおなじみの起承転結を使っています。まず、最初に結
論にまつわる一般論を述べます(①=起)。いわば話題の提起です。次は、それを受けてのフォローアップです(②=承)。ここから一転して、個人の見解である結論を述べます(③=転)。最後に、理由の数を添えて結びます(④=結)。これで序盤の完成です。
このようにして作った序盤は、エッセイを書くときはもちろん、会話やス
ピーチでも使うこともできます。結論の文と同様に、序盤で使うほかの文も
「シンプルに書く」ことを心がけてください。そうしておけば、口に出すことも容易です。
次回はルールの2つ目、「理由を3 つ挙げる」について詳しく解説します。