ひとりごと英語でトレーニングするには? その1
英語を日常と結びつけ、アウトプット量を増やそう!
「英語はそれなりに勉強し知識もあるのに、簡単な英語が口からサッと出てこない!」とお悩みの方は多いと思います。理由はたったのひとつ。インプットに対しアウトプットが少ないからです。でも「周りに英語を話す外国人もいないし、海外に行って勉強する機会もない」という人は、どうしたらよいのでしょう?
実は留学せずとも英語が上達する人がよく使う手があります。「普段からあらゆる日常を“ひとりごとのように”英語でつぶやく」練習をするのです。家にいるとき、通勤時、仕事中や空き時間を利用して、たった今①自分がしていること、②目の前で観察していること、③感じていることを、瞬時に英語にします。
これは一見単純なエクササイズに見えますが、メリットがいくつもあります。
①即時に反応するので、瞬発力が養われる——英語がパッと口から出なければ、スムーズな会話はできません。何かをしたり感じたりしたら、すぐに英語にしてみるのです。会話は即時性が重要です。
②体験と結びつくので、記憶に定着しやすい——言葉は言葉だけで成り立っているのではありません。自分の行動や観察、その際の感情と密接に結びついています。よく「体で覚える」と言いますが、まったくその通りです。
③使える英語表現を、もっと知りたくなる——このトレーニングをやっていると、「これは英語で何と言うの?」という疑問が次々とわいてくるはず。これは英語上達を目指すうえで、最も優れた動機になるかもしれません。
この記事では、みなさんの役に立ちそうなフレーズをする英語(行動)、見る英語(描写)、感じる英語(感情)という3つのカテゴリーに分けてご紹介していきます。左ページには和文、右ページには和文に対応する英文が掲載されています。まずは左の日本語を自分なら何と表現するか考えてから、次に右の英語を見て、参考にするとよいでしょう。
する英語を起点に、見る・感じる英語をつぶやこう!
する英語は、自分を中心に一日の行動を表現します。「おっと、今朝は寝過ごした。/ Oops, I overslept this morning.」とつぶやき、次にシャワーを浴びるなら「さっとシャワーを浴びよう。/ Let me take a quick shower.」などと続けます。その後はコーヒーを飲んで朝食をとったり、散歩したり……。
見る英語は、その場の状況や何かの状態、客観的事実を描写します。ここでは自分以外の様々な主語を用いて変化を楽しんでください。例えば「今日は晴れるらしい。/ It’s going to be sunny today.」ではItが主語、「アパートの風呂はシャワーつきだ。/ My apartment has a bathroom with a shower.」ではMy apartmentが主語です。主語が変わることで、使われる動詞や文の形も変わってきます。色々と工夫してみてください。
感じる英語は、目や耳や舌、心で感じたことを英語で表現します。ここでは主語も文の形も関係なく、自由に気持ちを表現しましょう。例えば「今朝は気分がいい!/ I feel great this morning!」や「コーヒーがいい匂い。/ Coffee smells so good.」のようにです。さらにもっと知りたくなったら、こまめに辞書を引いてください。ネイティブらしい表現や面白いイディオムなどがたくさん載っているはずです。
最後にもうひとつ。この特集でご紹介するフレーズは、一日の流れだけでなく、「する」→「見る」→「感じる」を組み合わせて使えるように工夫されています。
(例)
パソコンを開けた。/ I opened my laptop.[行動]
→このパソコンは遅すぎる。/ This computer is so slow.[描写]
→このパソコンにはイライラする。/ I’m getting impatient with this computer.[感情]
これら3つは、まとめてつぶやくこともバラバラにつぶやくことも可能ですし、別のページで紹介しているフレーズと組み合わせてもOKです。ぜひひとりごとトレーニングに挑戦してみてください。SNSや日記に書くのもいいですね。みなさんの英語の表現力が一気に上がることを期待しています!
※ひとりごと英語トレーニングの詳細は、下記の雑誌をチェックしてみてください。