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英語になった日本語たち [第4回] isekai

英語学習雑誌『多聴多読マガジン』で連載中!

この連載では、海外で通じるようになった日本語のことばを英語で紹介します。古くはsushiやsukiyaki、最近はpokemon、emoji、mottainaiなどなど、その日本語が海外で受容されるようになった背景をひも解いていけば、日本文化の独自性が見えてくるかも……?


第4回 isekai (異世界)

今号で紹介する、isekai(異世界)は、ライトノベルやアニメのサブジャンルのことを指します。このことばが海外で通じることは、アニメファンでない方にとっては驚きではないでしょうか? このジャンルの定義やどうして人気なのかを探っていきましょう。

画像:Lemonade/ AdobeStock

In March 2024, the Oxford English Dictionary added 23 new words of Japanese origin. In particular, the addition of the word “isekai” reflects the popularity of Japanese anime. While it directly translates to “another world,” isekai specifically refers to a subgenre of Japanese fantasy. For Japanese people who aren’t anime fans, it might be surprising that the term has become recognized abroad.

2024年3月、オックスフォード英語辞典に日本語由来の新しいことばが23語追加されました。中でも「異世界(isekai)」の追加は、日本のアニメの人気を反映しています。このことばを直訳すると「異なる世界」ですが、isekaiは日本のファンタジー作品のサブジャンルを指すことばです。アニメファンでない日本人にとっては、この語が海外でも認知されていることに驚くかもしれません。


異世界ジャンルの定義は?

According to the Oxford English Dictionary, its definition is as follows:

オックスフォード英語辞典によると、その定義は次の通りです:

A Japanese genre of science or fantasy fiction featuring a protagonist who is transported to or reincarnated in a different, strange, or unfamiliar world. Also: an anime, manga, video game, etc. in this genre. Frequently [used] as a modifier.

「主人公が、異なる、奇妙な、または未知の世界に転送されるか、転生することを特徴とする日本のSFまたはファンタジーのジャンル。また、このジャンルのアニメ、漫画、ビデオゲームなどを指す。しばしば修飾語として使用される。」

どうしてこのジャンルは国内外で人気なのでしょうか?

Stories involving protagonists going to and having adventures in other worlds are nothing new, but isekai stories, with their overwhelmingly strong protagonists who bring knowledge of modern society into other worlds, and their appeal of escaping modern life’s constraints, have become increasingly popular.

主人公が他の世界に行き、冒険するという話は目新しいものではありませんが、isekaiジャンルの物語では、現代社会の知識を異なる世界に持ち込む圧倒的に強い主人公と、現代生活の制約からの逃避という魅力的な点が人気を集めています。

Additionally, the settings of isekai stories are often inspired by video game environments, which resonate with readers who are also gamers.

さらに、isekaiの設定はしばしばビデオゲームの環境に影響を受けており、ゲーマーでもある読者の共感を呼びます。

isekaiは動詞としても使われている?

Isekai can also be used as a verb. “Get isekaied” refers to getting reincarnated in another world, and is a slang expression used by otaku. English-speaking fans have also popularized its use. This phenomenon proves that isekai is fresh and attracting widespread appeal across cultures.

isekaiは、動詞としても使われます。「get isekaied」は、違う世界に生まれ変わることを指し、オタクの間で使われるスラングです。英語を話すファンの間でもそうした使い方が広まっています。この現象は、isekaiということばが新鮮であり、文化を超えて広く訴えかけることを証明しています。


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