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終わったから、始まり。-3

そして九州大会への出発は土曜日の早朝7時。


超大雨。

いえ、もう慣れましたけど。うちの指揮者が台風をUターンさせたことあるほどの雨男なので、イベントごとは雨が多いのです。最近では晴れだとちょっと心配になるくらい(笑)
「やばいねこれ。……え、やっぱ俺かな?」って言うから「そりゃそうでしょ」って返しておきました。笑。

そんな感じでのらくら向かってたんですけど、道中、追突事故の影響で通行止めに巻き込まれまして。


3時間ほど、1mmも進まないバスに缶詰めに。


ちょうどお昼の時間だったので、おなか減って死ぬかと思いました。進み始めてから、すぐSAに入ってもらった。
そのSAで、事故車を連れて行ったレッカー車に遭遇しまして。あとからニュース確認したら、トラック1台を含めて5台が絡む事故だったとかで、車の状態がもうひどかったんです。車全体が上から、まんべんなく潰されてる感じで。特に運転席の潰れ方がひどくて、乗ってた人の安否が心配になってどきどきしました。
被害を受けた方には申し訳ないけど、巻き込まれなくて良かったってほっとしたのも事実でした。


ほっとしたけれども、なにせかなりの時間ずれこんでますから、練習は思うようにできず。
現地でも前日練習のためにホールを借りてたんだけど、借りてるの17時までなのに着いたの16時ちょい過ぎ。

でもホールの方が親切で、「次の団体が18時からだから、17時半まで使っていいよ」って言ってくださって。
ぎりぎりまで練習してすごい勢いで移動しました(笑)
オーケストラ向けのホールだったみたいで、背後にはパイプオルガン、2階のサイドにも客席があるという、すごくかっこいいホールでした。

移動した先は同じホール内のイベント室みたいなところ。
舞台が小さいので一度に全員は乗れず、交代で夕食休憩を取りながらの練習でした。
指揮者がご飯食べてる間に うちのパート全員で練習したんだけど、先輩メンバーが「俺 今日珍しくやる気だから!」って言って進行してくれました。
リーダーもいないし もう一人の先輩メンバーも不在だったので、その日うちのパートで最年長だった先輩は責任感をばりばり発揮してくれたらしい(笑)
(私の先輩にあたるのはリーダー含め3人。みんな同じ学年。みんな大学から一緒。)
この方、大学時代は学生指揮者をやっていたので、「大学の時も、自分が振る曲はこんなふうにパート練してくれてたなー」って懐かしくて、当時に戻ったみたいで嬉しくって。
おかげでわたし一人だけ異様にテンション高かったです(笑)

練習終了して楽器積み込むときまでホールのスタッフさんが手伝ってくださって、私はもう大感動でした。
みんな いいひと!ありがとう!!


そして当日の午前中、会場に近い学校の部室を、練習場所として貸していただきました。
そこの先生がすごく親切で!!
楽器降ろすの大変だろうからって ありったけの打楽器を貸してくださったり、一部降ろさないといけないものがあってあれこれやってたら手伝ってくださったり、しかも打楽器だけじゃなくて椅子とか譜面台のセッティングも全部終わってるーーー!!!
更には「がんばってください」ってメッセージが黒板に書いてあって、もう泣きそうでした。
そのあと会場にも来てくださったみたいです。

当日の練習では指揮者が急に曲をドラクエに例えだすという暴挙もありましたが(だって一部にしか通じないんだもんよ)、いい感じでやれたと思います。
ドラクエの話を聞いた後の合奏、意外と良かったし(笑)
個人的には「FF→クリティカルヒット、ドラクエ→かいしんのいちげき」っていう区別がある、と知れたのが収穫です。
すいませんうちの団いつもこんな感じです。


そういうアホテンションで会場に着きまして、トラックが来るまでちょっと時間があったので、1団体聴くことができました!
会場の中の様子とか、音の響き方とか、地元のホールじゃないと分からないので、1団体でも聴けるとすごくありがたいのです。
しかもちょうど休憩時間に入場したので、楽器配置の相談とかも じっくりできました。わーい。


本番は大きなトラブルもなく、舞台裏で楽器の高さとか角度とかを細かく調整する余裕もあり、落ち着いて舞台に乗れました。先輩が落ち着けるようにみんなに声かけしてくれたし。
私より、楽器搬入の打ち合わせで声をかけてくれた高校生のほうが緊張していたかもしれない(笑)
私どこの大会でも「打楽器の搬入についてなんですけど…」って声かけられるんだよな、そういう顔してるんだろうな…。

私のセッティングもうまく行きましたよ!
県大会で失敗した、その反省を活かせました。舞台裏で調整して大正解だった!
ちゃんと「ドラくださーい」とか言えたし。声出せたよリーダー!(笑)
楽器搬入を木管楽器のメンバーが何人か手伝ってくれたり、補助員の高校生も配置図とにらめっこしながらがんばってくれて…今回うちの配置 超不思議だったんだよ、ありがとうね…(;_;)


本当に、こんなに落ち着いた本番は久しぶりでした。
丁寧に見たり聴いたりできた。あんまり聴き過ぎると遅くなるからダメなんだけどね(笑)、その辺のバランスも、私にしては上手くできたんじゃないかと思ってる。
見たり聴いたりだけじゃなくて、後ろのパートを背中で感じてる感覚がすごくあって、そういう一体感みたいなものが嬉しかったり。

本番の数日前からずっと、「うちのバンドすごくいいバンドなんだ、大好きなんだ、だからみんなに聴いて欲しいんだ」ってandymoriの『ユートピア』みたいなことを言ってたんだけど、演奏中もずっとそんな気持ちだった。
うちの団の音楽やっぱり素敵だなぁ、うちの団やっぱり大好きだなぁって、そればっかりで。
自由曲の後半には、終わっちゃうのが淋しくて泣きそうでした。
そんなステージになったことは すごく嬉しかった。


そして3年連続になる金賞が取れたことも。
今回は金賞常連とか全国に何度も出てるような団体が銀賞で、すごくどきどきしました。結局 金賞取れた団体、全体の3分の1くらいだったし。
そういう中で評価してもらえたことは本当に嬉しい。

だけど点数とか講評とかの、細かい結果があと一歩足りなくて。
全国はまだ遠かった。それは素直に、悔しい。

だけどやっぱり、目指していきたい。
これが私たちの大好きな音楽なんだよって、みんなに届けたい。




今回はアクシデントが多かったって書いたけど、それは、そのぶん助けてもらったってことでもあって。
今回ほんとうにたくさんの方にお世話になって、誰かがいないと私たち何にもできないなって改めて痛感しました。
だから、お世話してくれた人たちが「手を貸して良かった」って言ってくれるような演奏がしたいし、そういう音楽をやり続けたい。
「俺あの団のこと ずっと見てきたんだぜ!」って自慢に思ってくれるような、そういう団でいたいです。



あれ やっぱり長い!(笑)
その4までいきます…たぶんこれで最後!(笑)

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