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そして日々は続く。
2016年がもうすぐ終わるね。
明日が新月だから、気持ち的にはもう新年。
新しい年と旧い年に何の違いもないのだけど、ひとつ区切りをつけてみたくはなる。なので私は毎年この時期に遺書を書いてきた。
ただ今年は、死ぬことを考えなくても生きていけそうだ。それがどれだけ大きな変化なのか、君になら正確に分かるだろう。
今年は悔しい年だった。「悔しい」と感じることが多かった。Fさんがいなくなってしまった時とか、演奏がうまくならない時とか、仕事に精魂が傾き過ぎて制作のための余力が残ってない時とか、メンバーに入れなかった時とか、勇気が出なくてチャンスだったかもしれない時間をふいにした時とか、きっと私がもっと上手だったらこんなふうに手加減されないのになって感じた時とか、なんでだか上手く進められない時とか、悔しいって思うべき時にそう思えなかった時とか。半分が音楽なのは相変わらずだな。
自分の未熟さとか、力不足とか、技術のなさとか、そういうのにいっぱい出会った。だから悔しくなった。そういう1年だった。
もっとうまくなりたい。
もっと思った通りに歩きたい。
もっと、もっと、もっと。
欲望は尽きなくて、ゴールなんかなくて、この道を歩くのは、きっと辛い。
それでも歩いてしまうのだから、僕は相変わらず、ばかですね。
そう言ったら君はきっと、笑って頭を撫でてくれるでしょう。
あぁ、久しぶりに君の声が聴きたいです。とても、とても、聴きたい。
これから先の1年はどうなるか、何も分かりません。ここを歩こうと思った、その道が、自分が本当に歩きたい道なのかも分かりません。30歳も手前になって何やってんだって言われそうだけど、私にはまだ、私ってものが分からない。私にとって何が幸せなのか、まだちゃんと分かっていないのです。
だけど幸せになりたいと思った。だからとにかく飛び込んでみたい。違ったらその時考えればいいし、引き返す場所も新しい道も、ちゃんとあるんだって分かったから。
私でも生きていていいんだってちゃんと分かったから、ちゃんと誰かを、幸せにしたいです。
高く飛ぶためには、一度低く沈まなければ。
緑ちゃんが葉月ちゃんにそう言っていて、そうか低く沈んだんだったら高く飛べばいいんだって はっとしました。
だから私は高く飛ぶ。月に手を伸ばす。
(あれはいいアニメだね。毎期毎期あらゆるアニメをチェックしてる君は、きっとあれも見たと思ってるんだけど、通じるかな)
もちろん悪いことばかりじゃなかった。いいこともあった。えーと、うん、そこの中にも「悔しい」が混じってたりして純粋ないいことかどうかは分からないんだけど。
あ、でも、そうだ。いろんなものごとが混じり合ってた。「悔しい」と「嬉しい」が、「良かった」と「駄目だった」が、両方あった。そういう物事が多かった。
そういうのが僕の、2016年でした。
人生でそんなこと起こるか?って物事がいくつも起こった気がする。
それでずいぶん自分のことも分かったよ。だから誰かのことも もっと分かりたい。ずっと長く一緒にいるのに知らないことも、いっぱいあったから。
僕は自分に責任が持てないから、他人にも踏み込まずに来た。それをね、壊したいって思ったんだよ。
次の一年も僕はきっと、もうしばらく深々と沈むでしょう。
でもそれでいいのだって、今はなんとなく思います。
君にも会いに行くね。くだらない話を聞いてね。
それじゃ、良いお年を。
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