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シンクロニシティについて

この物語のテーマのひとつに「シンクロニシティ」という言葉があります。
シンクロニシティとはなんでしょうか。

シンクロニシティ(英語:synchronicity)とは、ユングが提唱した概念で「意味のある偶然の一致」を指し、日本語では主に「共時性」と訳され、他にも「同時性」もしくは「同時発生」と訳される場合もある。例えば、虫の知らせのようなもので因果関係がない2つの事象が、類似性と近接性を持つこと。ユングはこれを「非因果的連関の原理」と呼んだ

Wikipedia

シンクロニシティは有名なアニメでも扱われています。

エヴァンゲリヲンで碇シンジくんとアスカが息のあった攻撃のシーンです。シンクロナイズドスイミングのような攻撃を見せる有名なシーンですね。敵の2匹も対称性を持つことで、よりシンクロが際立った演出がなされています。シンクロナイズド(synchronized)も英語で「同期した」という意味でシンクロニシティと同じ語源の言葉です。

シンクロニシティのシン(syn)はギリシャ語で「同じ時間にする」という意味です。シンフォニー = 交響曲(symphony)はsynとphone(聴く)を組み合わせた言葉ですね。

クロノス(khronos)はギリシャ神話の時を司る神様の名前です。

Giovanni Francesco Romanelli Chronos and his child 1610-62
出典:https://mementmori-art.com/?p=393

クロニクル(chronicle)(年代記)というのも同じ語源から来ていますね。

ギリシャ語ではクロノスとカイロスという「時間」をあらわす2つの神様がいます。クロノスは過去から未来に流れる客観的な時間、カイロスは主観的な時間。カイロスはチャンスの神様です。同じ「時間」でもまったく異なる言葉で2人の神様がいるというのはとてもおもしろいですよね。

エヴァンゲリヲンの主人公たちがエヴァに乗るときにもシンクロ率というのが重要なキーワードになります。エヴァンゲリヲンでは同期や波長を合わせるというのが大切なキーワードであることがわかりますね。

別のアニメでシンクロニシティを描いているのが、わたしも大好きな「君の名は」です。


「君の名は」は時をテーマとした物語です。

シンクロしたくてもできないもどかしさとシンクロしたい思いが「組紐」というアクセサリーとともに美しく描かれています。

組紐は量子力学のひも理論ともつながり、ユングの研究ともつながります。

瀧くんと三葉の出会い、恋、記憶

「寄り集まって、形を作って、捻れて絡まって、時には戻って、また繋がってーそれが“結び”、それが“時間”」

「時間」って不思議で面白いですよね

新海誠監督は色々なテーマをそれこそ組紐のように幾重にも重ねて物語を作れるほんとうにすごい方です。

ラッパを吹く少女と白い月の犬の物語もシンクロニシティをテーマにした物語です。

現代と古代をつなぐ不思議な少女(と一匹の犬)の物語です。
わたしも組紐のような物語を紡いでみたいです。

きょうはここまで

みなさまと一緒にワクワクしながら、この不思議な旅を楽しんでいきたいと思います。


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