白杖使用者の冒険―電車に乗るとき
昨日の記事の続きで、これまたありがたかったこと。
上野駅で電車に乗ろうとして、ホームに行ったのだが、どうやら人がまばらに、少し多いくらいの様子。ホームドアの前にちらちら並んでいるのか、ホームドアに近づこうとブロックをそろそろと伝うと、ヒトにあたってしまった。
失礼しました、と言って、恐らく人が何人かいるのだろうと思ったのでホームドアから少し離れていたのだが、まあドアが開いたら探ろうととりあえずその辺りで待っていたら(実はこれは、自分がどのあたりにいるのか、電車のドアが開いている間にちゃんとドアに辿り着き探って乗り込めるか、人と接触しないか、などかなり緊張の場面)、電車が来てドアが開いた時(その僅か前だったかな?)、私の斜めから、何やらぼそっぼそっとかわいい女の人の声が。
「あの、あの、電車…電車、乗るか?」
片言の日本語で、どうやら私に電車に乗るつもりかを尋ねてくれているらしい。恐らく中国か韓国系のかただろうか。どうやら数名の女性たちのうちのひとりのようだ。
しかし本当に片言だったので、私もあまりしっかり答えすぎると通じない!と反射的に思い、私もついついなぜやらかたこと、
「あ、ワタシ、デンシャ、ノリマス」(笑)
のります、まで言わずとも肯定(Yes)だとわかってくれたようで、
「ア、ジャ、…」と、おずおずと私の手に触れて、そのまま電車内に誘導し、どうやら優先席が空いていたらしい、そこの前まで連れて行ってくれ、「エト、ココ、サワル…」(どうやら「座る」と言いたかったのだと思う)
といって、優先席の座席のすぐ前まで連れて行ってくれた。
心あたたかくなる、素敵な出会いであった。
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