視覚障害者が嬉しいと感じた配慮―何気ない横断歩道の橋渡し

またも横断歩道の話題です。

慣れた道の小さな横断歩道。しかし恐らく信号はない横断歩道。
渡れば数秒なのですが、しかし車は通るので、渡る前に聞き耳を立てると、「っパァン」と、バスの音がしたので、びくっとなって身をひき、状況確認のためもう少し様子を見ようと聞き耳を立てていると、斜め後ろから

「一緒に渡りましょう」

と、おばさまのお声。

と思うや、「どうぞ」とささっと腕を私にあててくださり、そのままささっと一緒に渡ってくださり、

「はい、渡り終わりましたよ。」
「気をつけてね。失礼しまーす」

なんと、ささっと。

さり気なく流れるようにささっと。

横断歩道を渡るだけ。
しかしながら、その「横断歩道を渡るだけ」こそが、白杖使用者には実は大きなダンジョン。

それだけの距離、ほんの数秒のご一緒。
しかし、それがどれほどありがたいことか。

行きがかり、通りがかりの、なんというのかな、いわば「困ってるひといるからちらっと手伝っていこー」精神の、いや、そういう意識すらない、ほんの一瞬の「旅は道連れ」

本当に、ほんの数秒。いや、「今渡れますよー」ほんの一言でも、実はものすごく助かるのです。

本当にありがとう。

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