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サイオウガウマ

昔ある時の中国の山奥での出来事。

老人が立派な馬を一頭飼っていました。

ある日その従順だった馬が突然逃げ出して老人はなんて不幸なんだ!と嘆き悲しみます。

それからしばらくして忘れていた馬が牝馬を連れてひょっこり戻って来ました。

失くしたはずの馬が戻って来て更に牝馬まで連れて来るなんてなんて幸運なんだ!と老人は大喜びしました。

ところが数ヶ月後、その馬がに乗った老人の息子が落馬して大怪我を負ってしまいます。

老人は再びなんて不幸なんだ!と悲しみました。

それからまたしばらくして、都から戦の徴兵の命令がその息子に来ましたが、生憎彼はその落馬した大怪我が治っていなかった為、兵士として戦場に送られることにならずに済み、なんて幸運なんだ!と喜びました。

中国の故事
<塞翁が馬>
のエピソード。

私たちは社会的な概念の中で生きている為、どうしても社会的にそれが常識的とされるステレオタイプな価値観で出来事を捉えてしまい、その物差しで出来事を「不幸」だとか「幸運」だとかすぐ決め付けてしまいます。

言ってしまえばこの世界に起こる物事には本来固定された意味などないのです。

どこか遠いところの伝説ではなく、日常に<塞翁が馬>は実はしょっちゅう現れては消えています。

恋人に振られた

失業した

お金を失くした

ショックですか?

ショックですよね(笑)

その出来事だけ切り取って見つめていたら。

けどそれが本当に自分にとってずっと不幸かどうか?というのは、分からないもので、後から振り返るとむしろラッキーだったという例は山のようにあります。


恋人に振られた後、ものすごく理想的な相手が現れて結婚することになった。

失業した後、仕方ないので会社勤めをやめて独立したら、実はそちらの方が自分にはすごく向いていて働くことに生きがいを感じるようになった。

お金を失くした後、身を以ってお金の勉強をさせられる環境になった為に、誰よりも経済に強くなった。
・・・etc.

だから今とても自分が不幸だと思える環境にいるあなたは、実はもの凄いチャンスを目の前にしているのかも知れません!!

一個人の力ではどうにも出来ない事は多々あるものです。

大きな流れ、それは起こるべくして起きています。

日々のささいな出来事に一々動揺しているちっぽけな自分

出来る事は、その大きな流れに逆らわず、最終的に一番ベストな方向へ人生の主人公を連れて行こうとするその流れの邪魔をしない事なんじゃないかな。

塞翁が馬、思った以上に自分の日々の中で遭遇する大好きな言葉です。



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