初めてのフルマラソン完走、だけど
去る11月28日、富士山河口湖。
第10回富士山マラソン【公式】 (mtfujimarathon.com)
初めてのフルマラソンを走ってきました。本当は1年前、20代最後の達成として42.195kmを走りたいと考えていたのだけど、リアルの大会は軒並み中止に。アプリを使ったバーチャルの大会は開催されていたものの、せっかくなのにそれもな…と気が乗らず見送り、1年越しの挑戦となりました。
大会は去年の7月にハーフマラソンを走って以来。そのときはどちらかというと記録会的な小規模でシンプルな雰囲気だったのだけど、富士山マラソンはそれなりに大きい大会でなんだかお祭り感。ゲストで瀬古さんが来てるし、仮装の人もいっぱい走ってる。それだけに緊張とかするのかなとか思ってたけど、むしろ不思議な安心感があることに気付く。
そう、ランナーというのは不思議な連帯を感じるのです。同じゴールに向けて、それぞれが自分の目標を達成するために挑戦しているという無意識の連帯。団体競技でもなければ、かと言って全くの個人競技でもないという中間的な空気感。
そんないっぱしのことを言える経験もないのだけど、しかし確かにそう感じる。頑張れる気持ちが湧き上がってくる。
とは言うものの、実は完走できるのかさえ不安に思いつつの参加でした。1年前はそこそこ走るのにも慣れてきてハーフも2時間を切ったけど、いったんそれで満足してしまってその後1年近く真面目に走らず。大会が近づいてきた10月・11月でようやく焦って走り始めて、それでも月間90km程度。スピードは上がらないし、3週間前にようやく30km走をしたけど、その時点でもはや脚が進まない。そこから先の未知の12kmが怖い。
とはいえ、言い訳や泣き言を言っても仕方ない。持ち合わせた力を上手く管理して行けるところまで行くしかない。優先順位は、完走すること、楽しむこと、歩かないこと、この順番で。
ハーフまでは順調に。しかし、その直後に始まる激坂が響いてくる。何とか乗り越えても細かなアップダウンが多くて徐々に足が重くなってくる。普段気持ち良くフラットな道ばかり走っているのがこういうところで効いてくる。
30kmを超えたあたりでようやく「あとはいつものランニングの距離じゃん」と思えて再び力が出てくる気がするけど、一向に距離表示が近づいてこない。脚が気持ちに付いてこない。
もうここからは補給うんぬんとかじゃなくて、ただただ既に空っぽになった脚を宥めて叱咤してとにかく前に進むだけ。徐々に足首まで痛み始めて、走るのも辛いけどいったん歩いてしまうと走り出しが一番痛いからとにかく身体をよじりながらでもなんとか走って前に進む、という地獄の10km。
やっぱり走っておく距離が全然足りていなかった…。
とにかく最後はひたすら辛かったけど、沿道の声援に力をもらい、何とか関門にも引っかからず無事に完走できました。完走した後は、もう進まなくて良いんだという安堵だけ。。
と、ここまでが当日の話。あれから1週間と少しが経ち、達成感とか充足感があるか?と改めて問うてみると、不思議なほどにそれがないのです。
いやいや、とにもかくにも完走という第一目標は達成したし、42.195kmと言えばなかなかの距離だ(東京駅からなら八王子まで行ける)、2年前まで5kmがせいぜいだったことを考えれば、小さいながらも誇るべき達成だろう?と自分に言い聞かせてみるけど、そうじゃない。
僕が思い描いていたのは、歩きながらなんとか5時間台、という走りではない。脚の痛みに苦しみながらなんとか辿り着くゴールではない。もっと、しっかり、上手く走れたはずだ。そんな思いが脚の痛みが引いていくとともにふつふつと押し返してくる。
この悔しさは、もう一度走ることでしか解消できないはず。正直、完走した直後はもう二度と走りたくないな、なんて思っていたけど、今や早く次を走りたいと思い始めています。不思議なマラソンの沼。
早く走りたい。
とはいえしっかり走り込んでからでないとまた跳ね返されて痛い思いをするだけなので、しばらくは真面目に走り込み、年明けのリベンジを誓うことにします。
…まずは1月辺りにハーフかな。。
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