「上司が何をやっているかわからない」問題
部下メンバーからよく上がる声。
「上司が何をやっているかわからないんです。気がついたらいなくなっていて、誰と会っているのかもわからない。こっちはこんなに忙しいのに・・・」
一方、上司の方々に聞いてみると
「管理職には管理職の仕事があって、部下メンバーに説明してもわからない。上司の仕事をいちいち説明する必要もない。それよりも、自分の仕事に集中してほしい」
そんな答えが返ってきます。
部下は上司がどんな動きをしているのか知りたいと思っているのに、上司としては、自分の仕事について隠している意図は全くなく、どちらかというと忙しい部下のためにあえて情報を開示していないというケースが多いように感じます。
ここでズレが生じています。
ちょっとしたズレがお互いに対する不信感に繋がり、業務にまで支障をきたしてしまうリスクもゼロではありません。
上司の仕事も積極的に開示しよう
リーダーや管理職にならないとわからない仕事はたくさんあります。メンバーに説明してもピンとこないこともあると思います。
それでも、上司の仕事を積極的に共有しておくことをオススメします。
なぜか。その理由は下記の通りです。
(1)チームで仕事をしていることを意識させる
業務に追われているメンバーも少なくないかと思います。ややもすると、自分の業務を終わらせることが仕事のゴールになりがちです。
でも担当者1人の仕事でチームの成果が上がるわけではありません。
部署を構成するメンバー1人ひとりがいろいろな役割を果たし、その実績の積み重ねが仕事の成果につながります。
メンバーの仕事も、上司の仕事も全てが繋がっていること。
そして上司がしっかりマネジメント業務に集中してもらうことが、チームの成果につながるのだということを、キャリアの早い段階で理解してもらうことが重要です。
(2)管理職になりたいという気持ちを醸成する
昨今、「管理職になりたくない」という人が増えていることが社会課題になっていますが、「管理職が何をやるのかわからない」という漠然とした不安もその要因の一つだと言われています。
どんな仕事をするのかもわからないのに、突然「管理職になって」と言われても、それはハードルが高いですよね。
日常の業務から上司の仕事を共有しておくと、マネジメント業務に対する理解が少しずつ深まり、少なからず管理職にチャレンジしてみようという気持ちも促しやすくなるのではないかと思います。
相互理解がチームを強くする
当然ながら、仕事は1人ではできません。
自分の力を発揮しながら、仲間と協力し合って成果を最大化していくのです。
「上司だから」「部下だから」ではなく、お互いがどんな業務をやっているのか、お互いで連携できることはないか。そんなコミュニケーションを日常から取り続けることが、チーム内でのズレを解消し、結束力を高めていくのだと思います。
☆株式会社 Cosmic Consulting ☆
http://kozumi-naminoue.com
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