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曲がりくねった道の先

こんにちは!

こしあんです。

私の読者の中にはいわゆる安定を捨て、いろんな事に挑戦し、気づけばこの歳になっていたという人がいるかもしれません。

紆余曲折しながら進んできた道の先に何があるのか?

何もないのか?

できれば希望であって欲しいと思いますがどうなのか。

今回は、人が歩んでいくキャリアというものについて触れていきます。


【私は例外?】

心理学でもよく「キャリア」というものは研究されています。

ハーバード教育大学院心理学教授トッド・ローズと神経科学者オギ・オーガスの二人は遠回りをして成功を掴んだ人を探すためにいろんな職業の人を調べました。

その中にはマスター・ソムリエをはじめ動物のトレーナー、調律師、助産師、建築家、エンジニアなどがおり、各分野で業績を上げている人たちを幅広く調査しています。

その結果、50人中45人が紆余曲折のキャリアを歩んでいて、職も転々としていたことがわかりました。
そして調査対象者の多くが自分のキャリア形成を例外だと思っていたそうです。

あなたは「キャリア形成」にどんなイメージを持っていますか?

最近では「異業種からの転職」なんてフレーズも聞くようになりましたが、30年くらい前までは一つの会社に長く勤めるのことが正解だと考えられてきました。

確かに「この道うん十年」と言われた方がプロフェッショナルなイメージを受けますよね。
基本的に同じ仕事を続ける人の方が一貫性があり、社会性もあって知識量も多いという感じを受けることがあります。

この対象者たちも「最初の道から外れるのはリスクが高い」と周囲の人たちに言われてきたそうです。
あなたも友人や家族が「違う仕事をしようと思うんだ」なんて言い始めたらそれを止めるかもしれません。

ただ、労働統計局のデータを見る限り、私たちはわりと転職をしているようです。
1981年~1990年代中ごろに生まれたミレニアル世代であれ、ベビーブーム世代後半の人たちであれ、男でも女でも、教育レベルが違っていてもこの傾向はほぼ同じだといいます。

何だかんだと言いながら、人は転職するものなのかもしれません。

そこで研究者たちは「なぜ、自分に合った職になかなか就けないのか?」という疑問を抱きました。
世の中はこんなに便利になったのに「私の特性を活かすのはこの会社だ!」とならないのはなぜか?

その要因の一つに早すぎる自己分析があるのではないかと考えられています。

最近では自己診断ツールなどを使って自分の性格などを把握しようとしますよね。
今では高校でもこういった診断ツールを使って分析したりします。

しかし研究者たちはここに落とし穴があると考えました。


※私にも経験があります。
その時の話を載せておきます⇩


【適性診断より大切な「問い」】

ロンドン大学ビジネススクール教授ハーミニア・イバーラは、人は様々な活動やグループ、状況、仕事を試して、考えながら自分の物語を変化させていくとし、それを「自分を見つめれば、完璧な自分に合う仕事が見つかる」という概念をベースにしていることがそもそもおかしいのではないかと考えています。

そこにはその人がこれから成長したり、才能を開花させたりすることが考慮されていないというわけです。
つまり、成長の余白を無視しているし、診断ツールからはそれがわからないということです。

確かに、診断テストからわかることは今の能力だけかもしれません。
今後その人がどのように成長していくのかは誰にもわかりませんよね。

「メンターに出会う」、「考え方を変える出来事がある」といった不確定要素が人生には転がっています。
それを考えると、これがテストの限界なのかもしれません。

他人はその人がどれだけ成長するかなんてわかりませんが、実は自分自身でもわからなかったりします。
そして多くの人がそう感じています。

ある研究で18歳から68歳まで1万9000人以上を対象に、好みや価値観、性格について調べたのもがあります。

その一部の人に、この先10年間で自分がどれくらい変化するかを予測してもらい、それ以外の人たちは過去の10年間の自分の変化を振り返ってもらいました。

その結果、未来の予測をした人たちは「今後10年間で自分はほとんど変わらないだろう」と答えています。

一方で、過去を振り返った人たちは過去10年間で大きく変化したと感じ、喜び、安心、成功、誠実さなどの価値観が変化したし、休みの取り方、音楽や趣味の好みも変わり、付き合う友人も変わったという人たちがいました。

そもそも人間は未来を予測することが苦手なのかもしれません。
過去は起こった事を思い出すだけですが、先のことは想像するしかありません。

そして、想像していなかったことが起こるのが人生です。

ただ、数年後を予想できないとしても年齢と共に変わる部分があることは確かです。
あなたも5年前、10年前とは違うはずです。

自己分析をして「これは私に合う仕事だな!」とか「これは合わない」といった判断をすると思いますが、やってみなくちゃわからないという部分はあると思います。

こうやって偉そうに文章を書いている私も、子どもの頃は読書感想文など大嫌いで原稿用紙とずっとにらめっこしていました。
叱られながら書いていた記憶が、、あ、頭が痛い、、。

さて、あなたの変化は止まったわけではありません。
成長の余白はあるはずです。
伸びしろですね~。

人によっては結婚や出産などを通して「こうありたい!」と強く望み、ライフスタイルを変える人もいるのではないでしょうか。

ただ、誤解のないように言っておくと、一つの会社に勤めあげることが悪いわけではありません。
明確な目標を定めて早めに始めるほうが安定を確保できるので合理的だとも言えます。

また、私はあるお菓子メーカーに新卒で入社し定年まで勤めていた人と一緒に仕事をしたことがありますが、「プロの職人ってこういう人を言うんだな」とビックリしたことがあります。

その人は仕事ができるできないというレベルの話ではなく、仕事に対する情熱、研究意欲、業界の発展、努力、負けず嫌いといったものがエネルギーとして体から出ているような人でした。
「仕事に関しては誰にも負けない!」という気概を持っていたようにも感じます。

ただ、誰もがこの人のように情熱を傾けられるわけではありません。
「今の仕事は自分に合っているんだろうか?」とか「もっと人の役に立ちたい、そのためにはこのままじゃいけない」と考え迷うこともあると思います。

イバーラも、「もし『自分は何者なんだ?』という壁にぶち当たったら、その問いに答えを出すよりも自分自身を研究対象にしてしまえ」と言います。
壮大な計画を立てるよりもまずは試してから学ぶことが大切だとしています。

たとえば私だったら「このアザラシはいつも文章ばかり書いているが、実はトークもいけるんじゃないか?」という問いを立て、まずは試してみたりするわけです。

いろんな物が混ざり合って出来上がっているのがあなたです。
あなたが成長した部分、これから成長させたいと思う部分に目を向けてみてください。
診断ツールからわかることは「限定的な事」だという事を忘れないでください。

曲がりくねった道の先に、あなたが目指していたものがあるのかもしれません。


今回はここまで

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最後までお読みいただきありがとうございます。

それではまた次回お会いしましょう。

※この記事は読んだ本をもとに考察し、私の経験したことなども踏まえて書いています。
そのため、参考にした本とは結論が異なる場合があります。
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※書いてある文章は予告なく変更する場合があります。ご了承ください。


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