昆虫食(Entomophagy)
昆虫は昔から人間が食べてきた伝統食であると同時に、タンパク質が豊富な健康食品であるのに加え、従来の家畜に比べて飼料効率がよく環境負荷の少ない食品としても見直されてきている。
昆虫を食用家畜として捉えた場合、少ない飼料で生育可能なこと等から資源が限られる宇宙などでも得られる動物性食物として優れており、将来人類が長期の宇宙ステーション滞在や火星などへ移住する際の食糧としての研究もされている。
国際連合食糧農業機関(FAO)はタンパク源として世界的な人口増加による食糧難対策の一端を担う食文化として評価している。昆虫の血液に含まれるタンパク質(アミノ酸)は哺乳動物の肉のタンパク質のアミノ酸構成に似ている、昆虫の血糖はトレハロースであり栄養価が高い、昆虫の脂肪は現代人が日常的に食べる油に近い、昆虫はヒトが必要とするビタミンのほとんどが含まれる、ミネラルが含まれるといったことが判明している。
加熱調理によって雑菌等はなくなるので、食品としての摂取には問題はない。
また昆虫が食べた植物のエネルギーを体質量(ボディマス)に変換する二次生産の効率は平均40%で、魚類の10%や恒温動物の1 - 3%に比べ非常に優れているため、昆虫類は生態学的および経済的に効率の良い動物性蛋白質の供給源となりうる。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートお願いします。日本各地のリサーチ、世界への発信活動に活用して参ります。