「守ってあげたい」
「うわっ、また余震かよ」
「ったく、自然て手抜かないよなぁ。あぁパソコン倒れる…」
「…ウチ、マンションの一番上だから余震でもメチャクチャだぜ」
「帰るか?彼女、ひとりでいるんだろ?」
「あぁ、またパニクってんだろうなぁ。悪いけど先帰るわ」
「おうっ。お疲れ様!」
「…ただいまー。
怖かったかミチ?よしよし!おいで」
(こいつをさぁ、こいつを守ってあげられんの俺だけなんだよなぁ。
同性愛だ、ホモだって世間はうるさいけど、俺とミチがよければいいんじゃないか?
必要とされている、って大切なことだよなぁ。あぁ、ミチ大好きだよ!」
「ねぇ、お隣さんまたなんかしてるぅ」
「ほっとけ!」
「どう、見てもあのシルエットは…」
「気持ち悪いから言うな!」
「…犬よね」