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こーしぃ
2022年1月19日 13:16
緑竜ヴェノムファングを討伐し、サンダーツリーに巣くう脅威を打ち払ったアリス、ヴェイト、ムサシ、ウルリッヒの4人は、再びレイドスの元を訪れていた。出発前にレイドスとの話から聞いていたエルフの遺品ではないかという品も持ち帰り、緑竜を倒した証の一部として鑑定してみると、エルフの隠れ蓑こと姿隠しの外套とブーツのセット、電撃の魔法と霧伝いの魔法、それと蜘蛛の糸の呪文の書かれた巻物がそれぞれ一本ずつ、そして
2022年1月22日 23:34
ファンダリンから15マイルほど東へ進んソード山脈の奥深く、山麓の狭間にに抱かれるように、波音の洞窟があった。かつて、ファンデルヴァー協定のもとにあったその豊かな鉱脈は、500年もの音、北方一帯を壊減状態に追い込んだオークの侵略の際に失われて久しく、この数世紀の間、無数の山師や冒険者が失われた鉱脈の存在を採し求め、その試みをことごとく跳ね返してきた。しかし、つい一、二か月ほど前にロックシーカー
2022年1月23日 23:43
パチパチと火が爆ぜる中、壁沿いに石の燭台にも灯された温かい炎の光が立ち並び、その部屋の中央でアリスが味を調えた鍋が、火鉢の上で芳醇なスープの香りを漂わせていた。宿敵ブラックスパイダーを倒し、残党一味も敗走したのか、4人が傷を癒すために舞い戻った守衛部屋も、以前と変わらず奇麗なままで、一休憩取るのに快適な空間を5人に増えた冒険者一行に提供してくれていた。「ねえ、最後、なんで退いてくれたのかしら
2022年1月24日 20:53
ぐっすりと眠り、しっかりとした休憩を取ったヴェイト、ウルリッヒ、ムサシ、アリスの四人は、シルダーやロックシーカー兄弟に見守られ、再び波音の洞窟の探検へと乗り出した。初めは左手の法則で北側と西側を見て回ったが、今回は東側へと続く道、右側へと進んで行く。寒くてじめじめしており、驚くほど風が通る吹き抜けのようなグンドレンたちが開けた風穴を抜けると、聞きなれた打ち返す波音のような規則正しい木霊が耳を
2022年1月26日 20:22
バグベアのいた守衛部屋から北へ向かう通路に出たヴェイト、ウルリッヒ、ムサシ、アリスの4人には、ピリピリとした緊張が走っていた。ブラックスパイダーこと邪悪なドラウ、ネズナルを打ち倒してはいたが、その手下のバグベアどもがどこに行ったのか、いまだ不明のままだったからだ。加えて、ネズナルとの闘いで暗がりから襲ってきたシャドウ・デーモンもいつの間にかいなくなったままだった。デュマイソン神殿のあった激