宣伝美術とはどういう仕事?何をする人?私の場合。
「そういえば……宣伝美術について、説明というほど丁寧には言っていなかったんじゃない?」と今更ながら気づきましたので(駄目パターン)本日はそれをテーマに据えました。
これまでの自己紹介的なテキストでは、「演劇公演の販促物を作る仕事」程度の簡単な説明しかしていなかったなぁと思ったので、ややこしくならない範囲で、もうちょっとだけお話ししようと思います。一般的にどうこうというよりは自身が携わるフィールドにおいて、わたくし個人の捉え方・考え方です。
宣伝美術とはどういう仕事か
宣伝美術とは主に、舞台・演劇公演などの販促物およびビジュアルをつくる役割のことを指します。モノで言うと、チラシ・ポスター・チケット・パンフレット・DMなど。
つくるとは言っても「デザインする仕事」と言うよりは、「ビジュアル・販促物に関する一切をまとめる仕事」というイメージの方が近く、デザイナーではなく、ディレクター寄り。「寄り」と言ったのには理由があって、実際には兼任といったところだから。
活動の形態や領域などは、各々がどこにどんな形で所属しているかにもよるので一概には言えません。劇団に所属して劇団専属で活動している人もいるし、フリーランスのデザイナーで宣伝美術に特化している人もいます。
私の場合は
作業的な部分で言うと、ビジュアルを構成するために必要な素材からつくることも多いので、染めたり、折ったり、撮ったり、書いたり、描いたり、縫ったり、塗ったり、……そういう、造形的な作業も含みます。最初から最後までPCとべったり!DTPだけ!というわけでもなく、アナログな部分も多くあります。それから、図画工作やら家庭科やら、思想やら哲学やら、時に美容やらファッションやらカルチャーやら、なんでもかんでも!ごった煮!みたいな部分もあり。実際はイメージより混沌、ベタで泥臭い部分も往々にしてあります。
どこからどこまで携わるかについてを言うと、現状、「できることならなんでもやるぞ」というノリで、キービジュアルのプランニングから作成、販促物(紙モノ)デザイン、グッズデザイン、メディア向け素材、web用素材・サイト、など、ビジュアルに関することであれば雑多に関わっています。あと、簡易的なスタイリングなども。
私が携わる案件は比較的コンパクトな公演や団体が多いので、上記のように、やることが細かく多岐にわたっているのですが、実際一人でやるとなるとかなり大変は大変。でも、コンパクトな集団だからこそ「ビジュアルに関する様々なことを、総合的に見ながらいろいろ出来てたのしー!」と、喜んでやっております。一つでも多くを学びたいし身につけたい。
これまでにもお話ししている通り、私はデザインや演劇を専門に学んで来たわけでもなく、伝手という伝手も無いまま突撃し、現在に至ります。日中は企業内デザイナーとして勤務し、それ以外の時間を使って宣伝美術として活動しています。演劇の分野で動くにあたり、完全に野良というのもアレかしらと、他セクションで活動する方とパートナーシップを組み、出来る範囲で活動しています。(※この話は追々また。)
なんとなくでも伝わったならこれ幸い
というワケで、本日は「宣伝美術ってなに?」という部分を書いてみました。今後はもうちょっと内側の話と言いますか、作るためにどんなことをしているか、どんなことを考えているか、あるいは他セクションとの関わりだったり、この独特な名称について思うことだったり、宣伝美術にまつわる雑多な話を更新していけたらなと思っています。「こんなこと聞いてみたい」だとか、「こういう部分はどうなってるの?」だとか、そういったネタがありましたらお気軽にお声掛けください。なるべくお答えできるようにと思っています。