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「ニューシネマパラダイス」を描いてみました。

ニューシネマパラダイスの映画
今から30年以上も前、母が初めて上京して我が家に来た際に家で一緒に観た🎥映画が「ニューシネマパラダイス」だったのです。
あの主人公のトトが成長して故郷を離れ単身ローマへ上京して行き、都会で揉まれながら成長して
父とも呼べるメンターの葬儀のために30年ぶりに帰郷する。
なぜかそのストーリーは私の姿をもを投影しているかのような映画でした。
この私は年二回は必ず帰省してはいますが。

母もこの映画には感動した様子で、帰ってからも何度も観たのだろうが、あの成長したトトの役者が気に入っていたみたい。
テーマ曲♪を聴くとパブロフの犬の様に様々な事が懐かしさと共に蘇って来ます。
この映画には約3時間のノーカット版が存在する事がわかり、弟が探してくれダビングした🎬DVDを送ってもくれたのです。

しかし、このストーリーを何度も観るのはノーカット版では一回約3時間も掛かってしまう。
其れならば小説でも無い、一枚の絵の中にストーリーが描かれてる絵の様なものがあればなんてずっと思っていました。
色々探してもどこにも無い。

それからずいぶん月日は流れて、無いのならば自分が🎨描いてみようと思ったのです。

月日は流れて
それから約10年後、イタリア🇮🇹を何度か訪れた機会にはこのシチリアの長閑な風景や人々、世界は映画そのままの情景で思う存分酔いしれたのでした。

さて、絵で表現するにしても、場所考証や表現、構図はどうする⁈
そんな事をずっと考えて行くうちに又何年も掛かってしまったのです。

今、私の水彩画のライフワークのシリーズには今まで訪れた土地や国を👼天使の目線で
ファンタジックに俯瞰から表現して描いていく「洛中洛外図屏風」にヒントを得たテーマの「天使の旅」シリーズがあります。

画面構成は映画館パラダイス座を中心にパラッツォ・アドリアーノの村をのぞみ、
その中に、映画の名シーンを散りばめてみようと決めました。
トトとアルフレードとの海岸でのシーン、パラダイス座でのシーン、二人で🚲自転車を乗るシーン、思い出の品々などなど…。


さていよいよ描いていく
今回はやや大きめでB2サイズのパネルにアルッシュの水彩紙をパネル貼りします。
最初の一筆入れるときはいつも勇気が入ります。

僕の絵はフリーハンドで下絵を描くのですが、✒️ペンはインクの付けペンです。
このペンは人物やモチーフに動きが出るのです。
スクールペンと丸ペン、Gペンをコツコツと毎日少しずつ描き入れて行きます。
失敗は許されませんが、思い切って描かないとタッチも活きてきません。
毎回、水彩で表現するところを考えながら何色かを使い分けてペン入れして行きます。
これには会社員の資生堂新人デザイナー時代に「1ミリの中に10本の線をフリーハンドで描け」と言って鍛えられてきて、後の建築士の試験勉強では手描き図面を何度も何度も描いてきたお陰で建物を描いていくのも楽しく描いて行けました。



お陰でこのフリーハンドでのビビつきはイタリアの石造りの家々がいい味を出しています。
この作品には完成するのに約2ヶ月かかりっきりでした。

再びの旅へ
毎回そうなのですがこの「天使の旅」シリーズを描いていく途中は不思議に
もう一度、旅に出て街を巡っている感じなのです。
旅でのいろんなシーンが想い出されて来ました。

さて、なんとか
絵が完成してあのテーマ曲♬と共に眺めて観ると・・・
あのシーンが蘇って見えて来ます。

部屋に🖼️飾られて癒されるそして優しく穏やかな気分になれる
家の窓から外を眺めて観る様な風景画。
そんな絵を描いていこうと決めているのでサイズ感も大きいものは描きません。


なんとか、完成しました。
額装してみました。

お知らせ~初の個展の開催
この「天使の旅」を中心にその他にも🎨スケッチの風景画や花などの絵も溜まって来ました。

そんな最近、地元の駅近くの「埼玉県立近代美術館」のギャラリーで来年の2月に個展の開催が正式に決まりました。
ここには、約40点くらいを🖼️飾る事が出来ます。
又秋には銀座の小さな画廊でも開催することも決まりました。
ドキドキです。誰も観に来て貰えなかったらどうしよう。

埼玉県立近代美術館

でも、変わらず皆さんに喜んで、楽しんで観ていただけるそんな絵を描いてみたいと思っているのですが、
あと一年後、準備してそれまでじっくりと納得のいく絵を楽しみながら
一生懸命、描いて行きたいと思っています。


【by 天使くん】

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