本日のイラレはなぜ無音なのか。
こんにちは。イラレ職人コロです。
「本日のイラレはなぜ無音なのですか？」という声をたまにいただきます。音声解説がある方がわかりやすい、BGMありの方が楽しいと思う人も多いでしょう。それでも僕は、本日のイラレに関しては無音を貫いています。
▼本日のイラレ動画まとめ
「自分が欲しい」動画を目指した
イラレのチュートリアル動画といえばやはりYouTube。しかし僕はチュートリアル動画はまず見ません。偶然見つけて気になっても、だいたいはスライダーで先送りにして気になる部分だけざっと流し見して終わりです。
自分が興味を持てないものを作って、一体誰が喜ぶのか。
僕は僕が欲しいと思う動画スタイルを模索しました。
僕がYouTubeを見ない理由
ぶっちゃけ、飽きるのです。
知りたいことがあって検索してたどり着いた動画であっても、「どのツールをどう使ったらできるのか」という結果だけを知りたいので、初心者向けの丁寧な解説に耐えられないのです。
さらにイラレの調べ事をするのは概ね仕事中。勤務中にイヤホンをつけてのんびり動画鑑賞はなかなかに度胸が必要です。また、朝から晩までみっちり残業する中、必要になるかもわからない動画に10分20分を費やす余裕がどこにあろうか。
つまり
・イラレ中上級者が飽きない
・仕事中や通勤中などの隙間時間で視聴できる
これが僕の望むチュートリアルの新しい形でした。
本日のイラレはなぜ無音なのか
コンセプト実現に向けて様々な工夫をしてますが、今回は音声に絞って説明。音声ありにすると、以下のような不都合が発生すると考えました。
●視聴環境が大きく制限されてしまう
職場や通勤中にTwitterを見ていて、突然音声が流れて恥ずかしい思いをした人も少なくないでしょう。ええ、僕です。つまり、自宅以外の環境では視聴に制限が発生するのです。
音声解説が無ければ内容を理解できない動画では、音声を聴ける環境でしか視聴できません。Twitterでの偶発的な視聴が前提のため、それは大きな痛手です。イヤホンをつけるのも、その一手間で多くの視聴者を逃すことになるでしょう。
●音声解説に合わせるとテンポが遅くなる
実は本日のイラレに音声解説を入れたバージョンも作ってみたことがあるのですが、圧倒的に尺が足りませんでした。声に合わせると動画がものすごくスローテンポになって、正直見るに耐えません。音声解説によるわかりやすさと天秤にかけ、テンポを優先しています。
●集中の妨げになる
僕はシングルタスク型で、「ながら作業」がとても下手です。日本語の歌が聞こえてくるだけで集中できなくなるし、集中力が切れかけた夕方頃のラジオは叩き壊したくなります。
ましてや新しいことを知るには大きな集中力が必要です。テンポ良く進行していく本日のイラレにおいて、集中を阻害するBGMは余計だと判断しました。
以上3点が、音声なしにしている主な理由です。
初心者はキッチリカッチリやらなくてもいい
中上級者のために無音にしてますが、もちろん初心者を切り捨てているわけではありません。初心者とそれ以外では初心者の方が圧倒的多数であり、多数の支持を得られないコンテンツがネットで生き抜くことは難しいです。
詳しくは別の記事に書いてるので省略しますが、初心者がチュートリアルを見る際、教える側が認識しているより何倍も多くの壁にぶち当たります。それを一度にインプットしようとするから難しく感じるし、挫折してしまいます。
だから初心者は、まず見たまま真似をする。それだけでいいと思ってます。それがどんなツールで、どんな機能があって、どんな応用ができるのか。そんなのは後付けでいいんです。とりあえずやってみて形になる。楽しい。それが一番重要です。
不要な情報を削り真似が容易な本日のイラレは、初心者のはじめの一歩にも向いてると思います。
本日のイラレはなぜ無音なのか（裏）
無音にするのには、実はもう一つ重大な理由があります。
ぶっちゃけ、無音の方が作るの楽なんです。
シングルタスクな僕にとって、イラレの作業をしながら喋るのはとても疲れます。
また、動画のテンポをよくするために細かな操作ミスや不必要な間を編集でカットしているのですが、声が入るとその作業も格段に面倒になります。
手抜きと言うと聞こえは悪いですが、本日のイラレをここまで育てられたのは、1年間コンスタントに動画を投稿し続けた「継続性」に大きな理由があったと思います。すべての動画を最高のモノに仕上げるのはとても素晴らしいことですが、間違いなくどこかで息切れするでしょう。
これは音声に限らずですが、本日のイラレは「継続」するために、視聴者の利便性を損なわない範囲で手を抜けるところは抜ける作りになっています。利便性と生産性を両立させたデザインが、本日のイラレの一番の強みと言えるでしょう。
エサをください。