コロネの宝本棚#002_NPO広報&複業家・高島聖也さん
こんにちは!プロデュースユニットcornecom(通称コロネ)のしま&もぬです。
コロネの宝本棚マガジン第2弾のゲストは、NPO法人SMSCの広報兼ファンドレイザーで、複業家の高島聖也さん。
心に残っている大切な本「宝本(たからぼん)」について、うかがっていきます。
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「コロネの宝本棚」マガジンとは?
新卒社会人しま&もぬによる、ゆるゆるプロデュースユニットcornecom
(通称: コロネ)のプロジェクト。様々な人たちの、心に残る本「宝本」をインタビューしていき、これから読むのがわくわくする本を集めていきます。インタビューの様子は、コロネのきまぐれラジオで音声配信もしています!※noteは一部抜粋
詳しくは→→→プロジェクト始動のワケ
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1. 第2回ゲスト・髙島聖也さんってどんな人?
もぬ「まず、簡単に自己紹介をお願いしても良いでしょうか?」
高島 聖也さん(以下: 兄)「はい、高島聖也です。茨城県の稲敷市にある福祉とまちづくりのNPO法人SMSCで広報とファンドレイジングの仕事をしながら、複業を通じてライターとして文章を書いたり、クラウドファンディングの起案者のサポーターをしたりなどなど、雑多な仕事をしております。」
もぬ「ありがとうございます!"雑多な"とおっしゃってますが、マルチに活躍されていて、会うたびに肩書きが増えているな、というのが私たちの印象でございます。」
左: しま、中央: 高島聖也さん(兄)、右: もぬ
もぬ「まず、そんな兄さんをゲストにお呼びしたわけを紹介させていただきます。兄さんは『大学時代に本を1,000冊読破して自我を保っていた』、というお話を伺ったんですけれども。笑」
兄「そうです。笑」
もぬ「ふだんから読書量がすごいなと前から思っていまして。何の本の話をしても『あの作家さんなら、この本も好きだな』とかプラスで返してくれますよね。そんなあらゆる本を読んでいる兄さんがオススメしてくれる本ってなんなんだろう、っていう風にすごく気になっています。」
兄「おーありがたい。」
しま「あとは、わたしは本業で広報の仕事をしていて、兄さんが広報の先輩なんですけれど。会社に入社したての頃に『これは広報初心者にオススメだよ』と本を紹介してもらったりしていて。
いつも兄さんのオススメはとても刺さるのですが、誰かへのオススメではなく、『兄さん自身の心に残っている大切な本はなんなんだろう?』というのが気になり、今回お話をお聞きできればと思います。」
兄「なるほど!よろしくお願いします。」
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2. 高島聖也さんの宝本『秘密基地の作り方』
もぬ「じゃあ、そんな気になる、兄さんの宝本をさっそくうかがっていきたいと思います。」
兄「はい、私が今日持ってきたのは、『秘密基地の作り方』という本です。これは、日本キチ学会の尾方孝弘さんが書かれた本です。」
もぬ「まず、タイトルにすごくひかれるなっていうのと、イラストがすごくかわいいですよね。中身をちらっと見たところ、イラストがけっこう多用されていて。読み込むというよりは、パラパラ見て楽しめる。どこから読んでも楽しめるのかなって思います。そんなワクワクが止まりません。笑」
兄「ワクワクがとまりません。笑」
もぬ「では、質問していきたいのですが。この本に出会ったのはいつ頃なんですか?」
兄「この本に出会ったのは、ちょうど大学生4年生の3月とか。卒業間際に、先輩がお祝いのギフトとしてくれたのがこの本でした。今から、5年くらい前かな。」
もぬ「そのプレゼントしてくれたっていうのは、大学の先輩ですか?」
兄「そう、大学のサークルの先輩で、1つ上の方。」
もぬ「その方は、どんな方だったんですか?」
兄「ぼくバンドサークルに入っていて、一緒にバンドをやっていた方なんですけれども。彼女はぼくより1年先に卒業されてからデザインの学校に入り直して、ブックデザイナーになろうとしていたんですね。」
兄「さっきイラストがかわいいって話も出ていたけど、この本は各章ごとに紙の色が違うんだよね。」
もぬ「うんうん、ちょっと週刊少年ジャンプみたいな感じ。」
兄「そうね。紙質がたしかに。笑
そのブックデザイナーを目指す彼女がオススメしてくれた本ということで、デザインもけっこう重要なポイントです。」
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3. 秘密基地的想像力とは
しま「では、この本が兄さんにとって、すごく大切なものになった理由は何でしょう?」
兄「その理由は2つあって。1つは、本自体に関して。例えば、この本の中には『ダンボールをかぶるだけでも、それは秘密基地だ』っていうこととかが書かれていて。」
もぬ「わーうんうん、本当にそう!」
兄「この本だと”秘密基地的想像力”っていう言葉が出てくるんだけど、『秘密基地的な想像力を持っていたら、大人も子供も、どこにでも秘密基地をつくれる』っていうコトが書かれていて。
ぼくはこの本を先輩からもらったときは『イラストがかわいい本だな』くらいにしか思っていなかったんだけど、大学卒業して5年経って社会人生活を振り返ってみて。いろんなところで"秘密基地的想像力"を活用していたなあと思うことがあって。」
兄「例えば、友達と一緒に『multiworks』っていうユニットを組んで、複業を発信していたんだけど。その時によくスタバで秘密の会議を繰り返していたのを、秘密基地的なアクティビティだったなあって思ったりして。てなってくると、大人になってもそういう創造力って大切だなあって、時間が経って立ち返ってみると、その本の内容がすごく価値として根付いていたんだなあって思ったんだよね。」
しま「ほほう。じわじわ大事になってきたという感じなんですね!”秘密基地的創造力”って言葉、好きだなあ。」
もぬ「実際に秘密基地をつくる経験は、都会にいればいるほど難しいかもしれないけど、どんなところでもダンボールをかぶるとか、ちょっとカーテンを巻けばそれはもう秘密基地だよって発想は素敵ですね。これからの時代はそんな発想力が大事になってくるんじゃないかって思いました!」
兄「それこそ、しま&もぬが茨城の大学を出て東京で働いていて、そんな中コロネっていうユニットを組んで日々アイスを食べながら作戦会議をしているのは、割と秘密基地っぽいアクティビティだなって思う。笑」
もぬ「たしかに、作戦会議っぽさあるよね。戦略会議というかね。こんなことしてやろう、むふむふという気持ち。笑」
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4. 魅惑の先輩が教えてくれたコト
兄「あと、この本が大切な理由はもう1個あって。この本をくれた人の存在が大きいのだけれども。この本をくれた1つ年上の先輩は、季節に1回くらい遊んでくれる魅惑のお姉さんという存在で。高校生の頃何やっていたのかとか過去が見えない、ミステリアスなお姉さんで。」
兄「おれは大学卒業後はIT企業に内定が決まっていたんだけど、そのお姉さんは大学卒業してからデザインの学校に入り直して、『働くってことをもう1度考え直したい』って言っていて。
それまで、おれは将来とか働き方について結構凝り固まった考えを持っていたんだけど、いい企業に入って勤め上げるというのも1つの考え方ではあるけど、それだけじゃないなっていうのを、その人が年に4回くらい仮初めのデートみたいなものをしてくれながら、教えてくれた気がする。この本は、その人と最後に会ったときにくれたもので、なんとなくその人の延長線上にある感じ。」
もぬ「じゃあ、その紹介してくれた人が、その本の中身とリンクして大事な本になったという感じなんですね。兄さんの働き方に対する考えの、1つの源泉みたいなものを垣間見た感じで面白いです。」
兄「そうかもしれない。この本の中に、"遊育(ゆういく)"っていう考え方、もっと社会として子どもに場所を提供してあげたら良いじゃんってことが書かれていて。危険だからダメとかじゃなく、危なさを自分でリスクとして考えながら遊べるようにしていったら良いのだけど、なんでいま社会がそれをできていないかというと、大人が"秘密基地的想像力"を失いつつあるからなのではという風に書かれていて。
てなると、その魅惑の先輩は大人だけれど遊びみたいなのを大事にしていたし。仕事に対しても、そう言った考えを混ぜ合わせて考えていた気がする。そういえば。笑」
しま&もぬ「そういえば!笑」
兄「そこにずっと憧れていた部分もあるし。そんな憧れもあって、今複業とかをやっているのかもしれない。今、しゃべっていて思ったコトだけどね。笑」
もぬ「兄さんの働き方に対する考えの、1つのターニングポイントになっていたかもしれないのですね。逆に、わたしのターニングポイントの1つは兄さんで。兄さんの働き方は、今の自分にかなり影響を与えてるので、そんな兄さんのターニングポイントを知れたのって、すごく嬉しいでございます。笑」
兄「それは良かったでございます笑」
しま「たしかに、コロネを始めたきっかけも、兄さんの存在は大きいよね。大学の世界だけにいた時は、就活や就職、働くというコトを暗いものに感じていたけれど。兄さんに出会って、『働いても楽しくていいじゃん』っていう価値観を持たせてくれたから、自分たちで何かやってみようと思ってコロネは始まっているわけで。そういう風にどんどん繋がっているんだなあって感じました。」
兄「なるほどね〜」
もぬ「そうやって世界は回っていくんだね〜。サークルオブライフを感じます。笑」
兄「大きな話になったな。笑」
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5. 秘密基地は刹那的である
もぬ「ちなみに、本の中で兄さんが一番好きな部分てあるんですか?」
兄「実はあって。この本の中には2000人の人にアンケートで『どんな秘密基地を作っていましたか?』っていうのを聞いて、それをイラストにしている部分があるんだけど。例えば、この20代女性のお話。ドラえもんの空き地っていう、まさに建築廃材と土管がある空き地があって、そこを秘密基地にしていたっていうお話なんだけど。
『ごっこ遊びとか、いろんな遊びをしました。小学4年生になると、そこは家を売るためのモデルハウスが立ち並ぶところになっていました』っていう。ちょっと切ない。」
秘密基地の思い出
兄「あとこれは、50代男性が廃屋になってしまった土地でそこを秘密基地にしていたんだけど、『原っぱは、しばらくすると病院になっていた。心底土地が欲しいと思った』とか。基本的に、その2,000人の人たちが作って遊んでいた秘密基地は、今はもう無くなっているっていう。
秘密基地って、生まれて、果てゆくものだと思うんだけど、それも刹那的でいいよねっていうのをこの2,000人のアンケートでほのめかす部分があって。それってすごく文学的で好き。」
もぬ「おおー。秘密基地を刹那的と捉えたことは、今までの人生でなかったかもしれない。笑」
兄「見え隠れする、『今はないんだよね』っていう感覚が、この本の中で一番好きだな。」
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6. 最後に
今回お話をお聞きし、お花に葉っぱ、氷が張った水たまり、周りにあるもの全てが遊び場だった子どもの時のワクワク感を思い出しました。
もう、私たちが作った秘密基地はないけれど、大人になった今もきっと毎日に"秘密基地的想像力”を発揮して、遊び場をつくっていける。そんなワクワク感を感じたインタビューでした。
コロネの宝本棚に新たに加わった『秘密基地の作り方』、ぜひ読んでみてください!
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「秘密基地の作り方」
著者: 尾方孝弘|イラスト: のりたけ|出版社: 飛鳥新社
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「コロネの宝本棚」マガジン第3弾もお楽しみに〜!!
▼インタビューの生の様子は『コロネのきまぐれラジオ』からもお聴きいただけます。こちらも合わせてお楽しみください!📻
第二回コロネの気まぐれラジオ