Right Kind of Wrong:このタイプの失敗はもっとしてもいいー英語をYouTube動画で学ぶ①
2025年、明けましておめでとうございます。
昨年は、ありがとうございました。
今年もどうぞ、よろしくお願いします。
新年に、英語の学びに役立つ、新鮮で短く、しかも面白い英語動画をご紹介していきます。
英語のリスニングの練習のために、短いYouTube動画を視聴すると、興味深い旬の情報を英語でインプットできるだけでなく、そのテーマの語彙や表現を学び、アウトプットの練習もできます。
そこで、英語の練習にぴったりの、5分程度と短めのお勧め動画を、日替わりで紹介します。
動画を使った英語の学び方の方法は、この昨年末の新刊の第3章で詳しくご紹介しています。
It doesn’t matter if you fail. It matters how you fail. | Amy Edmondson for Big Think +
時間:7:09
動画の内容:
新しいアイディアを試し、イノベーションをおこすには、失敗を恐れるな。ただし、失敗には3つのタイプがあり、そのうちの一つだけがもっと奨励すべき失敗で、他の2つの種類の失敗は、極力なくすべきである。というビジネススクール教授の提言です。
Amy Edmondsonは、ハーバードビジネススクールの教授で、失敗に寛容な組織「心理的安全性」の重要さを提言した本がベストセラーとなり、組織論に新しい潮流を作りました。失敗に寛容な組織論、「The Fearless Organization」は組織を考えるには必須の本です。
英語版
日本語訳も出ています。
この本についての短い動画もあります
The importance of psychological safety: Amy Edmondson
https://youtu.be/eP6guvRt0U0?si=_QXLPNk2WXUPpkI9
今日の動画の紹介
2023年9月に発売されてベストセラーとなり、2023年のThe Financial Times (世界の経済界に強い影響を与える経済系新聞)のベストブック賞をった本の内容を、作者自身がわかりやすく語った動画です。
動画のもととなった本: “Right Kind of Wrong: The Science of Failing Well”
エドモンソンはゆっくり、はっきり話しているので、英語として比較的聴きやすく、理解しやすいです。ただ、ビジネス用語が多いので、慣れていなくて難しいと感じたら、英語字幕を出しながら、数回繰り返して聴くのがお勧めです。
失敗を恐れるな、とはよく聞きますが、エドモンソンは、失敗を3種類のタイプに分け、奨励すべき失敗と、最大限防ぐべき失敗を区別し、その理由をわかりやすく説明している点で従来の失敗論とは一線を画して新しく、多くの学びがあります。
なぜ特定の種類の失敗だけに意味があるか、そのチャレンジでの3つの注意点もあり、実践的です。
日本社会は「一度失敗すると、立ち直るのが難しい」と言われることがあります。この動画を視聴すると、自分の仕事や生活で、どんな失敗は力を尽くして未然に防ぐべきか、どんな失敗には勇気を出してチャレンジすべきか、アイディアが湧くと思います。
ビジネスパーソンはもちろん、生活でも、趣味でも、新しいことを試してみたいと考えてる人に役立つ、「思考のフレームワーク」を学ぶことができます。
新年の始めに今年の計画を考えている方に特におすすめです。
ちなみに、エドモンソンのこの新刊は、2023年の世界ベストセラーながら、日本語では未訳です。この動画を視聴して、英語で本のエッセンスを学べるので、英語動画を聴く魅力にあふれています。
動画についての雑談の録音
去年の3月に、エドモンソンのこの動画について、X SpaceでMoさんんとおしゃべりした録音があります。よろしければ、ぜひ聞いてみてください!
https://x.com/Moanthropology/status/1768466945605857535
アウトプットのアイディア
この動画を、私は大学のDiscussionの授業の最終回で、学生への応援の気持ちを込めて素材に使っています。動画を視聴してインプットをしたら、ぜひ次のようなテーマについて、英語で話してみて(英語仲間相手でも、独り言でも)、アウトプットの練習にも役立ててください。
Comprehension Question (理解の質問)
Q1. Describe the three types of failures that Edmondson introduced.
エドモンソンが紹介する、3つのタイプの失敗を説明しなさい。
この動画のメインテーマをまとめます。動画のスクリプトをそのまま言うのではなく、自分の言葉で言う練習をすると、さらに効果的です。
Application Questions (応用の質問)
Q2. Please share a personal story about a failure. What type of failure do you think it was?
あなたの失敗談を教えてください。それはどのタイプの失敗でしたか?
『経験談を英語で語る』のは、英語のスピーキングテストやJob Interviewでも定番の、重要なスキルです。経験の事実経緯を要領よく話し、簡単なReflectionをすると効果的です。
Q3. Do you think you have ever held a belief similar to what she describes: "There is a deep-rooted belief in our culture that success means never failing, that failure is unacceptable, and that if I fail, it means there’s something wrong with me"?
日本の文化や自分の価値観について自分の意見を英語で言う、ちょっと『複雑な思考』を英語で表現する練習です。
役立つ語彙
Criterion (noun) - A principle or standard by which something may be judged or decided.
Hypothesis (noun) - A supposition or proposed explanation made on the basis of limited evidence as a starting point for further investigation.
Complex (adjective) - Consisting of many different and connected parts.
Minimize (verb) - Reduce (something, especially something undesirable) to the smallest possible amount or degree.
Experiment (noun/verb) - A scientific procedure undertaken to make a discovery, test a hypothesis, or demonstrate a known fact.
Stakes (noun) - The consequences or outcome that can be influenced by one's decisions or actions in a particular situation.
Breakdown (noun) - A failure to function; a collapse in functioning.
Resilience (noun) - The capacity to recover quickly from difficulties; toughness. The ability of a system or organization to respond to or recover from a crisis, setback, or other challenges.