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感情表現は1つじゃない
「痛い!痛いっ!」
彼は思わず床を転げ回った。
手のひらには赤い鮮血。ちょうど差し込んできた陽の光がガラス片に反射する。
ついカッとなって窓ガラスを思い切り叩いてしまったことを瞬間的に後悔する。彼の手のひらにはあまりにも無数のガラス片が突き刺さってしまったからだ。
これは、僕が勝手に創作した「痛み」の感情を表現したストーリーです。
確かに痛みのエッセンスはこの文章からもある程度は感じていただけたでしょう。
でも、この描写はあまりにもストレートで、ひねりのないものだと言えます。なぜならば「痛み」という感情にも色々な種類があって、「痛い!痛いっ!」と言わない感情表現だって現実には存在しているからです。
たとえば…
彼は同情されたくなくて咄嗟に声を押し殺した。
彼は痛みを認めたくなくて目を閉じたまま声を押し殺した。
彼は平静を装うために冷や汗を流しながらもひきつった笑顔を見せた。
などです。これらの例のように、一言も「痛い!」と口にしない場面だってあるはずなんですよね。
でも、だからと言って逆に「沈黙」だらけにするのもまた不自然です。色々な感情の変遷を経て、「痛い!痛いっ!」に繋がっている場合もあるからなのです。
たとえば…
今の彼には堪えきれずに思わず「痛い!痛いっ!」という声になった。
彼は誰かの気を引きたくて自分でも意外なほど大きい声になった。
彼は声を上げることで逆に自分の気を逸らそうとした。
などが考えられますよね。
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つまりここで、何を言いたいのかと言えば…
「感情表現は1つじゃない」
ということなのです。
とかく「伝え方」を考える時には“感情に訴えろ”ということを言われがちなもの。
確かに、感情に訴えることで文章は”確実に”伝わり方が変わります。
でも、通り一遍の感情表現・感情描写では、薄っぺらさが表に出て逆効果になることもあるぐらいなのです。
そこでちょっと思い返してみてください。
人間が瞬間瞬間に考えることとは、「一つのことに限らない」ということを。
「痛み」の感情の中には辛さや怒り、恥ずかしさなどが同時に浮かぶものですし、場合によってはおかしさや、安堵の感情すら浮かぶこともあるはずなのです。
つまり感情表現とは…
複雑だからこそ味になり、人間味が増す
と言えるのです。
だからこそこれらの感情は、自らが体験した際に意識して心に留めておくことであなたが伝える際の参考になります。そしてそれはいずれあなただけの「伝え方」となり、共感、接点、関わり合いとして断絶しないコミュニケーションをもたらしてくれるようになるのです。
もしもあなたが、より濃いファンと繋がりたいのなら…
今日はこのコトバを持ち帰ってください。
今浮かんだ感情は目一杯味わい、記憶しよう
【お忙しい方へ】たとえばこんなキーワードを使って読み手を絞り込めたら、該当する人の自分ごとにつながります。つまり、その人にしか訪れていない状況に言及することができたら、その人は絶対に耳を傾けてくれるでしょう。相手に興味を持つ、じっくりと観察をする。その理由とはここにあるのです。
— 新山@エモーショナルコピーライター/寄り添いコトバのチカラ (@coremail_marke) November 25, 2024
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