マジメな人ほどなぜか協力者が得られない理由
“コトバは適切に飾ろう”という話をします。
これしかし、何も美辞麗句を並び立てろ!という話ではありません。
ただしあなたが、コトバやメッセージによって何かを成し遂げたい、動かしたいと思うのならばこの記事の方法を使ってみてください。
間違いなく伝わり方が変わってくるからです。
たとえば今あなたには、急ぎの事情があって大至急コピーを5枚取らなければならないとします。
しかしコピー機には順番待ちの列があります。
つまり、列の先頭にいる人に先に順を譲ってもらえるようお願いしなければなりません。
この時、あなたならどう伝えますか?
シンプルに目的だけを伝えるならば以下のようになるかと思います。
「すみません。5枚だけ、先にコピーさせてもらえませんか?」
短いながらも意図は伝わるので、人によっては先に譲ってくれることになるでしょう。
しかし状況としては切迫しています。あなたは本当に大至急コピーを取らなくてはならないのです。
だとすれば、より譲ってもらう確率を高めなければなりません。
そんな時は、伝え方を変えます。
「すみません。どうしても急いでおりまして、5枚だけ、先にコピーさせてもらえませんか?」
どうでしょうか?
先のメッセージに「どうしても急いでおりまして」と加えただけで人を動かすチカラが注入されたと感じませんか?
事実、譲ってくれる人の数は結構な割合で増えると思います。
ではなぜ、この「どうしても急いでおりまして」というフレーズには人を動かすチカラが宿るのでしょう?
その理由は…このコトバに
・切迫感
・理由
・感情
が宿っているからなのです。
一つ目の伝え方を思い出してみてください。
「すみません。5枚だけ、先にコピーさせてもらえませんか?」
これはよくよく考えると、完全にその人自身の都合によるお願いです。
これでは「何でお前の頼みを聞かなきゃならんの?」という感情が芽生えるのも無理はありません。※少なくとも僕はそう感じます(笑)
でも二つ目の伝え方はちょっと違います。
「すみません。どうしても急いでおりまして、5枚だけ、先にコピーさせてもらえませんか?」
確かにこちらもその人自身の都合に変わりありません。
しかし何やら切迫したものを感じるはずです。
「ここで譲らないと、この人は怒られるんじゃ?…」とか「わざわざ頼みこむぐらいだ…よほどの事情があるんだろう」とも感じますよね。
これは「目的」に「背景情報」が加わったからです。
人間とは不思議なもので、「背景情報」が加わると無意識に想像を膨らませてしまうところがあります。
その想像は行き着くところ、共感を生んだり、助けてあげようか、という感情を作り出すのです。
つまり、悲願の目的を果たすためには適切に飾ったコトバが必要となるのです。
そうやってココロ動かされる人が増えるほど、あなたの想いに共感をしてもらったりあなたの味方になってもらったりとポジティブな巻き込みを生むことができるのです。
実はマジメな人ほど「目的」のみの伝え方をしています。
だからこそ今後は少しだけヒネリを加えて「目的」と「背景情報」の両方を伝えてみてください。
伝わり方が圧倒的に変わってくるはずですから。
つまりコトバには、意思や感情を加えることができるということです。
これこそが冒頭の"コトバは適切に飾ろう"に繋がってくるのです。
ただし過度に飾りつけることは単なる口から出まかせになります。(それこそ美辞麗句)
どこからどこまでが適切な飾り付けになるのか、どれだけ付け加えると信頼感が落ちてしまうのか、あまり深刻ではない案件で試してみると良いでしょう。
人を動かすコトバのチカラとは一体どんなものであるのか、身をもって理解できるはずですよ(^^)
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