なぜ人は無意識に言いなりになるのか?
少し前の記事で、「マジメな人ほど、協力者が得られない理由」をお話ししました。↓
時間の無い方のために、この記事をかんたんに振り返ると…
たとえば今あなたには急ぎの事情があって大至急コピーを5枚取らなければならないとします。
しかしコピー機には順番待ちの列があります。つまり、列の先頭にいる人に先に順を譲ってもらえるようお願いしなければなりません。
シンプルに目的だけを伝えるならば
「すみません。5枚だけ、先にコピーさせてもらえませんか?」
このように伝えるかもしれませんね。
しかし、より人に動いてもらいたいのならばこのように伝え方を変えると良いでしょう。
「すみません。どうしても急いでおりまして、5枚だけ、先にコピーをさせてもらえませんか?」
最初のメッセージと違う所は「どうしても急いでおりまして」と、一言付け加えただけです。
たったこの一言が加わっただけでお願いが聞いてもらいやすくなった理由としては、「切迫感、理由、感情」が加わったからなのです。
つまりお願いされた方は理由(事情)があることを知り、ある種の共感や同情を覚えたがゆえに動かされたことになったと言えます。
確かに何の理由もなしにお願いをされるのと、何かしらの理由があってお願いされるのとでは全く印象が変わってきます。
だからこそ人に何かを伝えたい時は理由や背景情報までを伝えよう、というのが前回の結論でした。
ここからがその続きです。
コピーを先にお願いするこの話は、心理学者のエレン・ランガーさんという方が行った伝え方の違いによる承諾率の実験だったのです。
前述の通り、前回は2つの伝え方を挙げてみました。そして実はその実験では、3つ目の伝え方も検証されていたのです。
その伝え方とは…
「コピーをとる必要があるので、先にコピーさせてもらえませんか?」
一見、2つ目の理由に近くは感じますがよくよく読み込んでみると変ですよね?
「コピーをとる必要があるので」
ん?
「コピーをとる必要がある?」
・
・
・
まぁ当たり前ですよね…(^^;
その列に並んでいる全員がそうなんですから(笑)
しかし、驚くべきはこうです。
こんな「理由にならない理由」でも、承諾率は2つ目の伝え方とほぼ変わらなかったことなのです(!)
冷静に聞き、考えてみると、ツッコミどころ満載のこんな理由でも人間とはそれを理由として受け入れて、承諾してしまう心理を持っているのです。
つまり何か人へメッセージを伝える際には
理由を添えることで伝わりやすくなる
ということが、心理学的にも明確に証明されているのです。
だったらメールでも、社内文書でも、SNSでも構いません。そのメッセージには「理由」を付け加えられないでしょうか?
そうすることで人に伝わる確率は高まり、あなたに共感してもらえる確率もグーンと高まることでしょう。
ただし…ただしです。
僕個人の想いを言わせてもらえれば、「理由」には正当な理由を持たせてあげたいな、と感じます。
いくら今、人間心理的に動いてもらったからと言って、その先に密接な関係性が築けるか?と言えばそれはまた別の話です。
だったら適当な理由をテキトーに述べるのではなく、あらかじめ背景情報を含んだ理由を伝えた方がお互いに気持ちが良いでしょう。
あからさまにテンプレ的な文言が飛び交いまくる時代、この気遣いこそが相手を想う「寄り添いコトバ」になると思うのですが、あなたはどのように感じますか?
もしよろしければあなたの想いをぜひ僕に教えてください。
なぜならば僕は…
「もっともっとあなたと深い交流をしたいから」です(^^)
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