「呪いの言葉」から解放するには理屈で説得してもダメ
「人に迷惑をかけてはダメ」
子供の頃、親からこう教えられた人も多いかと思います。
人が生きていく上での常識としてよく使われている言葉の一つです。
出典は覚えていないのですが、ある人がSNSで、人の行動を制限する言葉を「呪いの言葉」と定義されておられました。
言った本人にその意図はまったくなくても、結果的に、その言葉を聞いた人の行動を制限することがあります。
先の「人に迷惑をかけてはダメ」というのも時には「呪いの言葉」になります。
人に迷惑をかけるのはダメ→人に頼るのはダメ→何でも自分でやるべきだ→仕事を自分で抱え込んでしまう→部下ができても仕事を任せない→・・・
というように子供の頃にしつけとして言われた何気ない言葉が、その後、その人の行動を制限していることがあります。
もちろん、同じ言葉を言われてもそこまで制限を受けない人もいます。
一方で、「人に迷惑をかけてはダメ」という教えが「呪いの言葉」になっている人には、「仕事を人に任せることはその人に迷惑をかけることではない」という理解してもらい、その呪いを解く必要があります。
しかしながら、このような場合、いくら論理的に説明しても、本人が頭では分かっても、また、同じことをやってしまうケースがあります。つまり、呪いが解けないのです。
その際、いろいろとお話をお聞きしていくと、「人に何かで頼った時にひどく嫌な目にあった」とか、「何か人に依頼ごとをされて腹が立った」とかいったように、その人の感情が大きく動いた出来事がたいていあります。
その時ご本人の中で「人に頼み事をするのは迷惑をかけることなので、悪いことだ」という価値観が生まれます。すると、「人に迷惑をかけてはダメ」という親の教えと結びついて、「人に頼るのは(迷惑をかけることだから)止めよう」という判断につながり、その後の行動を制限することがあるのです。
したがって、呪いを解くには単に「思考」に訴えて、理屈で説得してもダメで、その人の「感情」の動きにまで紐づけできた時、ようやく「あぁ、そういうことだったんだ!」と腹落ちしてもらえます。
コアコンセプト(深層価値観)のプロファイリングをやっている際、たくさんの「呪いの言葉」が見つかります。
中には「それって心ない言葉ですよね」というものもありますが、一方で、「えっ、どうしてその言葉で?」というような何気ない一言が「呪いの言葉」になっていることもあります。
一度切りの人生。「呪いの言葉」に制約されて、自分の可能性を狭めてしまうのはとてももったいないこと。
一人でも多くの人が言葉の呪縛から解放されて、自分の力を発揮できる言葉を見つけてほしいと思います。
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