011. ランナー向けトレーニング例
ヒートランプテストを行って自分の体温ゾーンを理解し、暑熱という指標を認識したら、暑熱順化トレーニングを開始する準備が整いました。
暑熱順化トレーニング・ヒートトレーニングは効果が実証されているシンプルな方法で、例えば最大酸素摂取量・乳酸性閾値におけるパワーの向上・タイムトライアルのパフォーマンス向上(時には5~8%ほどタイム短縮)が暑熱下・寒冷下のどちらでも確認されています。
生理的な変化としては、大抵の場合は血しょう量や血液量が増加することで酸素運搬能力が向上します(筋肉への酸素供給不足のリスクを下げられます)。
シーズンを通して暑熱順化トレーニングを続けることで、より高い負荷のトレーニングにも耐えうる身体となり、結果的にはレースでの良いパフォーマンスに繋がって行きます。
暑熱順化トレーニング (おさらい)
暑熱順化トレーニングの基礎は単純です。
〇 暑熱負荷=自身のヒートトレーニングゾーンまで体温を上昇させる
〇 その温度域で45~75分の運動(低~中負荷)を続ける
※ COREスマホアプリを使って各温度ゾーンで費やした時間を確認
< ポイント >
・ヒートブロックトレーニング集中期: 2~4週間 / 週6~7セッション
・ヒートトレーニング:週2~3回 / 各セッションは45~75分
ランナー向けのメニュー
ランニング中に深部温度をヒートトレーニングゾーンまで上昇させる事はさほど難しくありません。
外気温の低い環境や季節であれば、多めに上着を羽織ることで調整できます。
環境を整えやすいという点で室内のトレッドミルでトレーニングする事もお勧めです。
週2~3回のヒートトレーニングセッション
水曜日:LSDなど低負荷ランニング
比較的低負荷のランニングメニューです。
深部体温がヒートトレーニングゾーンまで上昇したら、45~75分間ランニングしてください。
もし必要な暑熱負荷(ヒートトレーニングゾーンで45~75分)が足りない場合、ワークアウト後に湯船に浸かったりサウナに入ることで「適当な暑熱負荷」を身体に与える事も出来ます。
金曜日:低負荷ジョグ
リカバリーランのようなペースを抑えたメニューです。
あくまで低負荷で実行して下さい。
上着を多めに羽織って体温が上がり易くなる工夫をしてください。
また室内(トレッドミル)の場合、クーラーや扇風機を切るなども有効です。
※脱水などのリスクを避けるために運動開始前の水分補給は忘れずに!
土曜日:LSDなど低負荷ランニング
上記、水曜日のメニューと同じか似たような内容で暑熱負荷をかけて下さい
高負荷で!?暑熱順化トレーニング
高強度のトレーニングを行う際に暑熱ストレスも併せて身体に与えようとすると、身体への負荷が高くなり過ぎる傾向がみられるので可能であれば避けて下さい。
ポイント練習の時に厚着して走る事を想像してみてください?
それが夏の練習だったら。。。?
倒れてしまっても不思議ではないですよね?
ほとんどのランナーは、多くの低負荷メニューをトレーニング計画に組み込んでいます。その低負荷メニューを「暑熱順化トレーニング」に置き換えてしまえば、もともとの練習計画を大幅に変更する必要もなくなります。
練習量が少なめランナー
上記のメニュー例は、週6時間以上をランニングに費やすようなランナーにとっては導入し易いかもしれません。
しかし、限られた時間で練習しているアスリートの場合、練習量も制限されてしまいます。
そんなアスリートには、ちょっと工夫して頂き暑熱負荷を積み上げられるヒントを紹介します:
〇 ワークアウト直後の入浴やサウナの活用
〇 距離走などのメニューの時にウェアを工夫して暑熱負荷をかける(途中で脱ぐことで暑熱負荷の時間をコントロール)
〇 インターバルメニューなど(深部体温が上がった状態)の後にジョグを少し
スマホアプリでデータを確認
COREのスマホアプリを使えば暑熱負荷の分析がより簡単になります。
週間や月間で何回ヒートトレーニングを実施したか?そして各温度ゾーンでの滞在時間の把握などが可能です。
アスリートのデータをコーチと共有するのも簡単です。
アスリートが自分のアプリにデータを読み込めばコーチ(データ共有を認められている相手)のアプリにもデータが反映されます。
次回のテーマ
次回のCORE Body Temp 日本公式 noteでは、トライアスロン・ノルウェーチームに関連する内容を綴ろうと思いますのでお付き合い頂けると幸いです。
関連リンク
【CORE Body Temp Japan】公式ウェブサイト (日本語)
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