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007. Heat Strain Score®= 暑熱負荷スコア

2023年1月末、COREのスマホアプリに新機能が追加されました。
それが「Heat Strain Score ® = 暑熱負荷スコア」です。

この指標により、身体にかかっている暑熱負荷がどの程度なのか?を分かり易く数値化する事を目指しています。

スマホアプリを最新版にアップデートして、皆さんもこの指標を使ってみて下さい!

“暑熱負荷”の重要性

多くのアスリートがCOREの導入によってトレーニングやレースで深部体温を“意識”するようになったと思います。

深部体温が上昇すると、体温調節機能の働きにより冷却のために汗をかいたり血流が体表面へ多く流されたり、と様々な生理現象が現れます。

そしてこれらの代謝過程では身体のエネルギー源を使うため、運動パフォーマンスが低下したり、場合によっては熱中症になる可能性もあります。

Heat Strain (暑熱負荷)とは、熱放散するための身体の生理作用の総和と言え、つまり“冷却するために身体がどのくらい頑張ったか”を表しています。

お分かりの通り、暑熱負荷が高いほど運動パフォーマンスはより一層低下します。

私たちは“Heat Strain Score” (暑熱負荷スコア) で、客観的に分かりやすく数値化した指標を提供することを目指しました。

ちょっとだけ技術的な背景
深部体温はアスリートの熱状態を評価するのに重要な指標で暑熱負荷を推定するのに広く使われています。

しかし、深部体温だけでは“パフォーマンスの余裕”を推測するには不十分という指摘があります。なぜかというと、“ある”深部体温のとき皮膚温が高い方が早く疲労するからです(多くの場合、これは血流を皮膚表面に送ったり心拍数が上昇することに起因しています)。

幅広い研究によって、平均体温は暑熱負荷を評価するのに最も重要な指標の一つと示されています。平均体温を推測するのに定評のある公式は深部体温と平均皮膚温を使っています。

実際はCOREデバイスでは皮膚温は一か所しか測定しませんが、COREを使った実証テストによってその公式は改定・修正されており、平均体温を正確に測定できるようになっています。

Heat Strain Score® = 暑熱負荷スコア
“Heat Strain Score”は、COREを装着してデータを取っている間(ワークアウト時や一日中)の暑熱負荷の累積を数値化しています。
つまり深部体温と皮膚温の両方が上昇している経過時間・合計時間から身体の体温調節機能がどれほど働いているかを表示しています。

両方(深部・表面)の体温上昇が長ければ長いほどスコアも高くなります。ワークアウト中であれば、スコアが高くなればなるほどパフォーマンス低下の可能性も上がります。

例えば、同じ深部体温の場合、皮膚温が高い方が暑熱負荷スコアも高くなます。これは身体が冷却のためにより頑張っている事を表します。

皮膚温は環境温度や服装によって大きな影響を受けます。寒冷地や冬に外でトレーニングを行う場合、深部体温が上昇していても暑熱負荷スコアが“0”という事もあり得ます。これは外気温の影響で身体は熱放散のためにさほどエネルギーを使っていないからです。

暑熱環境下でワークアウトすると暑熱負荷スコアが2,000~3,000を超すことがありますが、ほとんどのユーザーは発熱を伴う体調不良のときに暑熱負荷スコアの最高得点を記録する傾向になります。

高熱時は一日のスコアが10,000を超える事も珍しくありません。むしろ極端なストレスが身体にかかっている事を正確に表しており、発熱時は運動を控えた方が良い理由を“数値”として理解することに繋がるかもしれません。

トレーニングへの活用

Heat Strain Score®は、トレーニングやレースなどのパフォーマンス分析にも有効ですし、深部体温という指標に“アスリートの生理反応やコンディションを説明する”という別の次元を付加してくれます。

トレーニングやレースなど様々なセッションで自身の“暑熱負荷スコア”がどう変化するかを分析することで、そのアスリートのパフォーマンスが低下し始めるパターンや(深部体温の)閾値が見えてくると思われます。

特に、暑熱環境下での持久系トレーニング、様々な条件でのレース、高負荷で長めのワークアウトなどに注目すると面白い発見があるかもしれません。

暑熱負荷スコア“閾値”とパフォーマンス低下の関係性などを分析してみて下さい。

また、深部体温は上昇していても暑熱負荷スコアが低くなる外気温などをレースやトレーニングのデータから読み解くことでレース戦略にも繋げられます。

その他、皆さんがこの指標をどうやって活用しているか?を共有して頂けると幸いです。

次回のテーマ

次回のCORE Body Temp 日本公式 noteでは、COREスマホアプリのもう一つの新機能”暑熱負荷インデックス”についてつづろうと思います。

関連リンク

【CORE Body Temp Japan】公式ウェブサイト (日本語)

【CORE Body Temp Japan】公式Instagram

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