[創作論974] ゲル電解質
リチウムイオン電池の液漏れや発火を防いで寿命も延ばすゲル電解質が開発されました。
研究チームが開発した電解質は、従来の液体電解質と固体電解質の利点を組み合わせた新しいゲル電解質です。
このゲルはピロリジニウム塩を用いた高分子がベースとなっており、共有結合による架橋構造と水素結合による動的な架橋構造を持っています。
また、電解質によって25℃下で2~7×10-4S/m以上という高い導電性を実現しており、200℃以上の温度に耐えられる熱耐性も持ちます。
電気化学的にも安定で、5V以上の電圧に耐えられるとのことです。
さらに不燃性であることから、火にさらされても発火しません。
これは、リチウムイオン電池の安全性向上に大きく寄与する特性です。
加えて、70℃で4時間加熱するだけで元の性能を回復できるため、電池のリサイクル性も大きく向上します。
また、研究チームは、ゲルが正しく製造されて架橋構造が適切に保持されている場合、高い透明度を持つと推測しています。
そのため、ゲルの透明性は、ゲルの均一性や成分の完全な組み込みを示す重要な指標として使用することができると考えられます。
素晴らしい技術ですね。
創作活動でも、ゲルをうまく活用してみたいですね。