[創作論962] 塩湖からのリチウム回収

塩湖からリチウムを回収できる、持続力のある窒化炭素膜が開発されました。

電気自動車や再生可能エネルギーなどの電池資源として、リチウムの需要が高まっています。
塩湖水からのリチウム抽出過程には、高濃度マグネシウムイオンからの分離が重要となるため、高選択分離法の開発が求められています。
研究チームは、生物のイオンチャネルを模倣した「共役溶着結晶性窒化炭素膜」を開発し、マグネシウムイオンを含む塩湖水中からリチウムイオンを分離する、高い選択性と耐久性を確認しました。
開発した膜は、1Mの高濃度マグネシウムイオン溶液から500分の1の濃度の希薄なリチウムイオンを抽出する際に、選択比1708という従来の100倍以上高い性能を達成しました。
さらに、従来の高分子分離膜の運転時間は数10時間まででしたが、10日間の連続運転が可能となりました。
開発した膜の性能は、高分子窒化炭素の結晶とアモルファスを組み合わせたユニークな構造に起因するといいます。
均一な狭い穴を持つ同構造は、大きな水和マグネシウムイオンを排除するだけでなく、天然のイオンチャネルに見られるバリアフリーのイオン輸送に似た、円滑なリチウムイオン輸送を促進します。
同研究は、リチウム回収の効率性と持続可能性を高め、電気自動車と再生可能エネルギー技術への幅広い分野に貢献すると期待されます。


素晴らしい技術ですね。
創作活動でも、資源を大切に利用したいですね。

いいなと思ったら応援しよう!