[創作論986] 折り曲げられるペロブスカイト太陽電池
折り曲げられるペロブスカイト太陽電池が22.8%の光電変換効率を達成しました。
ペロブスカイト半導体は簡便な塗布プロセスなど安価な溶液法で作製できるとともに、22%を超える高い光電変換効率を持ち、次世代の太陽電池材料として高い注目を集めています。
また、異なる光吸収特性を持つセル材料を組み合わせて、太陽光の全ての波長を最大限に活用するペロブスカイト/シリコンのタンデム型太陽電池セルの研究が進められ、これまでに最大33.9%の光電変換効率が達成されています。
しかし、ペロブスカイト材料はフレキシブルであるものの、超薄の底部シリコンセルについては、光吸収特性を損なうことなくフレキシビリティを向上するのが非常に難しいです。
研究チームは、ペロブスカイト/シリコンのタンデム型太陽電池セルにおいて、光吸収特性を損なうことなく、セル全体のフレキシビリティ向上にチャレンジしました。
シリコンウェハーの厚さを低減して、厚さ約30μmの超薄シリコンセルを得ると共に、光吸収テクスチャの形状サイズを低減しました。
加えて上部ペロブスカイトセルの表面被覆を適正化して、材料の機械的耐久性を改善しました。
その結果、太陽電池セル表面を破損することなく、高いフレキシビリティおよび耐久性を維持することに成功しました。
特性試験において、光電変換効率として22.8%を達成することが実証されました。
これは、フレキシブルなペロブスカイト/シリコンのタンデム型太陽電池セルとしては最高記録だとしています。
さらに、3.12W/gの極めて高い電力重量比を示すとともに、3000回の半径1cm曲げサイクル後も、初期光電変換効率の98.2%を維持することが確認されました。
本成果は、屋外エリアの照明、窓に取付ける電源、船舶における太陽電池パネルなど、さまざまな分野における広汎な応用の道を開くと期待されています。
素晴らしい技術ですね。
創作活動でも何かしらの形で利用できそうですね。