[創作論961] 朝食の効果
朝食を毎日食べる子どもは人生の満足度が高いという研究結果が報告されました。
これまでの研究では、栄養価の高い朝食を食べることが記憶力の向上や認知機能の改善、身体活動の増加といったポジティブな効果と関連付けられています。
逆に朝食を抜くことは、すべての年齢層におけるうつ病・ストレス・精神的苦痛の増加と関連していることがわかっているとのことです。
しかし、朝食の頻度と子どもの生活満足度との関連性は十分に調査されていませんでした。
そこで研究チームは、朝食を食べる習慣と生活満足度の関連性についての研究を行いました。
研究に使われたデータは、10~17歳の学校に通う子どもを対象にヨーロッパを中心にした42カ国で実施された「Health behaviour in school-aged children(HBSC:学齢期の子どもの健康行動研究)」で収集されたものです。
調査は2017年~2018年に行われ、15万5451人(女子が51.3%)の子どもが朝食を食べる頻度や生活満足度について回答しました。
データを分析した結果、1週間のうち朝食を食べる日が多い子どもほど、生活満足度が高いという結果が明らかになりました。
この結果は、性別・年齢・社会経済的地位・果物や野菜の消費量・甘い食べ物の消費量・家族と一緒に食事をする頻度・身体活動・ボディマス指数(BMI)といった要因を考慮しても明白だったとのことです。
今回の研究はあくまで関連性を調べたものであり、朝食を食べることが直接的に生活満足度の向上を引き起こすのかどうかは不明です。
しかし、韓国で行われた研究では、朝食を食べることで疲労感や睡眠障害、吐き気、頭痛、発熱といった身体的症状も軽減されることがわかっています。
興味深い研究結果ですね。
創作活動で忙しくとも、朝食は食べるようにしたいですね。