[創作論907] 暗視レンズ

暗視能力付きメガネを実現する薄型暗視レンズが開発されました。

暗視装置は軍隊やハンター、写真家などに使用される装備で、微弱な可視光や赤外線を増幅して見えるようにする仕組みです。
しかし、高品質な暗視装置は非常に高価な上に、基板が高温になるのを防ぐための冷却システムやバッテリーなどが重くてかさばるという問題があります。
今回研究者チームは、リチウムニオブ酸(LiNbO3)にシリカ(SiO2)の格子構造を重ねたメタサーフェスを開発しました。
このメタサーフェスは、和周波発生(SFG)という非線形光学過程によって、波長1550nmの赤外線を550nmの可視光に変換可能です。ラップフィルムより薄く、可視光領域ではほぼ完全に透明です。
さらに光の入射角度によって情報損失が生まれる「非局所性」も克服しており、高解像度のイメージングが可能になっているとのことです。
加えて、冷却装置も不要であることから、暗視装置を大幅に小型化かつ低コスト化できる可能性があります。
そして、従来の技術では赤外線の映像と可視光での映像を同時に表示することはできませんが、このメタサーフェスを使えば2つの映像を同時に表示できます。
暗視装置以外にも、夜間運転の安全性向上、夜間の歩行安全性向上、暗所での作業効率化など、日常生活での幅広い応用が期待されています。


驚きの技術ですね。
創作活動にも活用してみたいですね。

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