古典を読めない苦悩
修論指導のゼミで修論に引用しようと思った、ある近年に行われた先行研究について、指導教官からはその引用だったら、ハルトマンの「葛藤外の自我領域」の方がよっぽど引用する価値があるよと言われた。それまで知らなかった理論だったので、先生に詳細を聞いた後、すぐに図書館に行って本を借りた。
しかし、自分の研究に関連するところが見つからなかった。それは前書きと第一章だけを読んだ後に下った結論だ。精神分析についての予備知識が無すぎるからなのか、訳語が読みにくいからなのか、それ以上読み続けられる気がしなくて、ついに概説書を探してそれを読んでしまった。それでハルトマンは何を言っているかがなんとなくわかった。自分の研究に関連しない内容でもないが、直接関連しているとも言えない気がする。でも指導教官は引用する価値があると言っているから、きっとどこかが参考になると思うと、読まなければいけない気がする。でも読みたくない。。
昔から本を読むのが好きではなかった。哲学、社会学、教育学、心理学の古典は一冊も読んでいないし、小説さえ二、三冊しか読んでいない。読むより、講義で聴くのが好き。小説を読むより、映画を見るのが好き。こんなだらしない態度は研究者にはふさわしくないと思うが、どうしたらいいかわからない。
もしかしたら、研究者になる動機が強くないから??
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?