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海外ノマドが考えるーいくら稼ぐ、ではなく、どこでどう稼いで生活するか。ワーホリの落とし穴?!

私は「海外ノマド」と言っているが、数年ごとに国を移動しながら生活をし、その土台からも又他の国に移動をするような、そんな「ノマド生活」を送っている。

https://note.com/coquelicots/

日本語の記事で、【1000万円稼ぐ】というようなものをいくつか見たことがあるが、お金持ちになる1つの目標として1000万円というのが1つの目標でもある気がする。

けれど、住む国によって物価も異なるし、給料も異なる。場所によって、そんなにお金を使わないで生活できることもある。そういう全てのことを考えて、今いくら稼ぐかというよりも、どこでどう稼いで生活していくか、ということが、豊かに暮らす1つの方法かもしれないと思う。

今、いくら稼ぐ、ではなく、どこでどう稼いで生活するか

だが、もちろん、以前、お金である程度の幸せは買えると言ったが、お金と幸せには限界がある。結局、そのお金をどう使うかで、幸せになれるかならないか、が変わってくるかもしれない。そして、そのお金を自分の幸せのために使う、ように考えていくことが大切だ。

https://www.bk.mufg.jp/column/keizai/0008.html


お金があれば幸せになれるのか・・・ある年収と幸福度の関係に関する調査では800万円までは幸せと比例しているようだ。けれど800万円がピークなんだそうだ。
この調査はアメリカで行われたものなので、アメリカで仕事をして収入を得て暮らす人を対象にしていたかもしれない。
けれど、大体同じくらいの生活水準と仮定すれば、日本でも年収800万円までは年収の増加と幸せは比例していると言えるだろう。

ただし、この800万円の価値というのは、国によって物価や生活費が異なるので、その価値の感じ方は変わるのではないかと思うのだ。
たとえ月給10万円しかもらっていなくても、物価の安い国に行けば十分暮らせたりもする。日本と同じ水準で給料をもらいながら、物価の安い国に暮らしていたら、その国では富裕層になることもある。
他国に住みながら、自国、日本にいるのと同じだけ給料をもらえて、その価値が2倍にも3倍にも感じられる国もある。同じ10万円でも、それは日本なら10万円の価値であっても、例えばベトナムなら10万円が20万円~30万円の価値になる。
そういった為替を考えると生活が難しくなる時もあるが、通常なら自分の国で生まれて、そこで育ち、仕事に就くのが一般的かもしれない。だから、海外進出、海外との仕事、海外移住などを考えるなら、どこでどう働いて、いくら稼ぐがで、そのお金の使い方も変わってくるのだ。

どこで稼いで、どう生活するのか?

10万の給料でも、それで十分暮らせる場所もあれば、それでは生活が苦しい場所もある。また、それが同じ国でも都心か地方都市か、もしくは小さな村に住んでいるのか…でもお金の価値観も使い方も変わる。そして、それが日本か外国か、でも変わってくるのだ。

特に海外では、10万円でも十分暮らせるところもあるが、その生活様式によっても出費が変わってくる。例えば、私が住んでいたベトナムで例を挙げるなら、ベトナムで月10万円給料なら富裕層に属せる。

ベトナム人の平均年収は48万円前後日本貿易振興機構(JETRO)の調査によると、2022年のベトナムの1人当たりの月間平均所得は660万ドン、年収にすると7920万ドンでした。 日本円にすると月収4万円、年収48万円ほど。だそうだ。ということは月収10万円でも十分暮らせることになるし、駐在であれば日本の給料の倍ほどになると言われている。金銭感覚で考えれば、ベトナムの月収10万円は、ベトナムでは25万円ほどに感じるということだ。

20代の大卒だと日本では月収20万円以上くらいと考える。その月収なら、一人暮らしなら、それなりに暮らしていける金額だ。
そして、もし同じ給料の日本の人が、ベトナムに赴任すれば給料が倍以上になると聞いたことがあるので、40万円にはなるという計算になるし、駐在ならもちろんそれに+して住居手当などもあるだろう。
月収4万円がベトナムの平均収入だとしたら、月収40万円もらえると、感覚的に平均賃金の10倍ということになる。価値が全く異なるので、実際にもらう給料が安く感じても、裕福な生活ができるということになる。
もちろん、現地採用でもベトナムの平均賃金に比べればある程度もらえることも多いので、駐在者とは異なるがそれでも十分裕福な生活ができる。

もう一つはその場所でどのように生活をするか、にもよる。海外である時は現地の生活で、現地基準で生活をするば安く生活できるが、海外にいても日本と同じような生活を求めれば生活費は高くなる。家のクオリテイーや大きさなどによっても家賃は異なるし、それでも、やはりアジアの諸外国だと日本よりもずっと安くプール付き、ジム付きのタワーマンションのようなところに住めることもある。

また、食費なども日本にいる時と同じように日本食を食べて暮らそうとすれば、日本よりも高く、もしくは日本と同じくらいの値段で、その国の物価と比べたらかなりの割高な値段になるので、出費も増える。
また、食材もどこで何を買うかによっても変わってくるし、それ以外の外食費やお茶代などでも出費は変わるだろう。

どこでどう稼いで生活するか。海外のケース、ワーキングホリデーについて考えてみよう

ここで最近日本のニュースを観て思うこともあるのだが、最近円安の影響で海外、特にオーストラリアなどへ「出稼ぎ」に行く若者が増加していると言う。日本に比べたら時給がかなり高い。それは今の円安の中ではヨーロッパも同じ状況だろう。

例えばオーストラリアでは時給24.10オーストラリア・ドル(約2,506円、豪ドル、1豪ドル=約104円)、週給915.90ドル(約9万5000円)だそうだ。フランスは2024 年 1 月1日から時給 11.65 ユーロ(約1864円1€=約160円)(月 額 1,766.92 ユーロ=約28万2700円)となっている。

恐らくこういったニュースが流れ、若者が「海外に行ったら稼げる」と思ってしまうのかもしれないが、けれど、ここできちんとニュースで流れないのは、これは海外の物価であるので、もちろんそこに住んでお金を稼ごうとしたら、生活費や家賃などの住居費もかかる。いくら日本に比べて多く稼げるように感じても、その分出費も多くなるのだ。
例えば、オーストラリアの家賃を見ると


https://daigaku.com.au/basic-info/rent-dorekurai/
https://ausfarmmama.com/australia-houserentingprice/


この料金、1週間の家賃のようなので、月の家賃は4倍になる。と考えると、かなり高額ではないだろうか…。単純に考えれば、円安なので、海外では賃金も高く感じるが、当たり前だが生活費も高い。だから、いくら収入が高くでも、支出も高くなるのだ。いくら貯金をたくさんして日本に帰ろう!なんて考えても、実はなかなかそういうわけにはいかないのだ。

フランス、パリと比べると
【パリの家賃相場

パリの不動産仲介業者LOGISのサイトで家具付きの物件を調べると、

短期滞在者向けの契約期間1年未満のアパートは
1R(5畳)で600€/月(約10万円)程度〜
1LDK850€/月(約14万円)程度〜

契約期間に縛りのないアパートは1R(8畳)で700€/月(約12万円)程度〜

という意見や

https://www.franceinfos.xyz/fraisfr/


と書いている方もいる。日本ならシェアハウスならもう少し安い印象もあるし、普通に暮らそうとすれば、東京よりも高くなる。地方都市なら多少安いが、それでも、やはり給料が高くても、家賃も高い。
そして、もちろん、給料や時給が高い場合、生活費も日本に比べても高く感じるのだ。

フランスの最低時給を考えれば、ランチは時給よりちょっと高めだし、夜ご飯を友達と食べようと思ったら、3~6時間分の時給と同じだ。そう考えれば、日本もほぼ同じような感覚かもしれないが、ランチに2000円~3500円なんて聞くと、気軽に外食できなくなるし、夜ご飯もかなり高く感じることもある。【1€ =160円】

確かに、私もフランス地方都市に住んでいるが、カフェを飲めば3.5~5ユーロほど(550 円~ 780円)だし、ランチは15~25€ほどかかる時もある。お手軽なランチなら12€ほどだけれど、10€以下のランチだとスナックやファーストフード系かもしれないがなかなかない。10€以下、で考えても日本円にすると1500円以上の感覚なので、やはり日本よりは高い。
日本だと500円くらいで食べられるところもあれば、大抵1000円以下で抑えられたらなという感覚だと思う。ただ、もちろんちょっと良いところで食べれば、2000円~3000円くらいする時もある、がこれは「今日は贅沢なランチを食べよう」と言う時だと思う。

そうやって考えていけば、「海外に行けばお金が稼げる」と思っても、実はその分の出費も多くなるのだ。だから、やはり

どこでどう稼いで生活するか

結局、例え沢山稼げても、それだけ出費も多くなる場合が多いため、どこでどう稼いで生活するかというのは自分の生活のため、充実した生活をするため、とても重要なことなのだ。
たとえどこかの国でたくさん稼げたとしても、支出も多ければ、結局は同じことだと思う。お金を稼いで貯金するために海外に行っても、その場合は貯金をしようと思えば、とても貧しい生活をしなければならなくなってしまうかもしれない。

日本にも、東南アジアなどから外国の方が同じように「出稼ぎ」に来るということは今日本でも話題になっている。「技能実習生」として日本に来て、数年働いて、自国で家を建てる、なんて話もあるほどだ。今は日本の若者が、ワーキングホリデーという制度を使って海外に「出稼ぎ」をして、「英語もできるようになりたい」というようなケースもある。しかしながら、そういうニュースが出て、現在ではその反対の、「海外にワーキングホリデーに行って、仕事が見つからない」という問題もある。

特に、ワーキングホリデーの真の目的は

ワーキング・ホリデー英語: Working Holiday)とは、2国間の協定に基づいて、青年(18歳~25歳、26歳、29歳または30歳)が異なった文化(相手国)の中で休暇を楽しみながら、その間の滞在資金を補うために一定の就労をすることを認める査証及び出入国管理上の特別な制度である。】(WIKIDEPIDA)

である。要は、休暇中、その国の文化を学ぶことが最優先であって、その間滞在資金を補うために一定の就労をすることを認めるものだ。決して就労のためのVISAではない。また、外国で就労するというのは簡単なことではない。言葉ができないでできる仕事は限られている。また、手に職がある場合も仕事を見つけやすいが、言葉か手に職、どちらもない場合は仕事を見つけるのは楽ではない。

ただし、ワーキングホリデーに行く若者を対象に利益を得ようとしているエージェントは、そんな風に言ってはいないだろう。

同じようなことは言っているが、もっと素敵な、キラキラした、とても良いVISAに聞こえる。そして、「留学」よりも安く、「海外で滞在」そして「海外でバイトができるVISAはあまりない」と、就労可能であることをアピールしているようにも感じる。エージェントさんの書き方はやはり若者を誘う書き方になっている。

国によっては、日本より稼げる、けれど、日本よりも生活費も高いし、物価も高い、ということをきちんと考えて欲しい。ワーキングホリデーも、元々の目的である【異なった文化(相手国)の中で休暇を楽しむ】ということから外れてきているのではないだろうか。もしも、本当に海外に住みたいということが目的であるならばこれは本当に良いシステムだと思うが、やはりその本来の目的を見失わないことが大切だと思う。

もしも、ただただ単純にお金を稼ぎたいというのであれば、それは日本国内でも可能だ。
例えば、宿や食事が付いている日本のリゾートバイトの方が、生活費という出費がないことと、今では人手不足なので賃金も高額なところも多い。特に若い人を募集している場所も多い。
ただ、これでは稼ぐための仕事になってしまう。以前もこういうバイトは山でスキーがしたい、海でサーフィンがしたい、など、他の目的があって、人気のあったバイトだと思う。特に旅行や移動して色々な地方を知りたいと思う人には良いバイトだろう。世界を見る前に、日本国内をこんな風に移動して生活することだって可能だ。
この人手不足で意外と高賃金で好待遇(宿と食事付き)と言うことも多いので、それこそ何も買わないで、山や海で過ごすことを目的とすれば、お金も貯めることができるかもしれない。都会から離れて、のんびりしたところで過ごしながら、お金も稼げると考えれば、とても良い環境かもしれない、とも思うのだ。

結局、自分が幸せになるためには、自分の為にお金を使うこと、そして、そのお金をどう稼ぐか、もそうだが、収入と支出の関係をきちんと考える必要がある。日本国内だって、場所によって物価も違うし、娯楽の少ないところに行けば支出も少なくて済むかもしれない。

どこで、どうやって稼いで、生活するのかをしっかり考える

それをよく考えることが、生活を充実させる一歩であり、自分が幸せになるためにどう生きるかをまずは考えるべきだろう。ということは、どこでどうやって稼いで生活していくのかということでもある。

【参考資料】

https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/europe/fr/others/pdf/travail3_202405.pdf






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