俺の #jawsdays2024 (AWS BuilderCards編)
TL;DR
こんにちは。今回は、AWS BuilderCardsという、カードゲームの日本語版製作をお手伝いした、というお話しです。
AWS BuilderCardsとは
AWS BuilderCardsとは、平たく言うとトレーディングカードゲームの一種になります。
AWSさんのWebサイトに紹介ページがあります。遊び方なんかも、英語ではありますが動画でガイドしてくれています。
おことわり
本記事では、BuilderCardsの日本語版を製作した話にフォーカスします。遊び方については、既に多くの日本語のブログが書かれていますので、ぜひそちらをご覧ください。
そして、実は1月末にこのカードゲームを体験する会を、開催しました。そちらに参加頂いた方のブログも読んでもらうと、カードゲームをやったことある人ならより想像しやすいと思います。
日本語版完成までの経緯
背景
さて、AWS BuilderCards日本語版(以下、日本語版 と記載します)を製作することになった背景なんかは、JAWS-UG @jawsdays さんのnoteに詳しくまとまってあります。
私の役割
私は山口さん (@kinunori) からお誘い頂いて、主に翻訳周りの作業をお手伝いさせていただきました。山口さん、それからBuilderCardsを開発したDavid(ドイツ在住、AWSでゲーム分野のSolution Architectをご担当)と一緒に、主に以下の作業を実施しました。
カードの翻訳作業(主に日本語がおかしくないかどうかのチェック)
カードの装丁レビュー(日本語をいざカードに出力した時に、表記崩れがないか、などなど見栄えをチェック)
上記2つの作業に関わる、Davidとのコミュニケーション(英語で)
完成までのダイジェスト
私が参画した時点では既に、日本語版のドラフト第1稿(バージョン 0.0.1 くらいですねw)が上がっており、私は英→日の翻訳で違和感がないか、という観点で、すべてのカード(トータル47枚。枚数合ってる?w)の原書と日本語訳をひとつずつレビューしました。
参画からここまでの所要4日間。
次に、レビュー結果をフィードバックして、日本語版を修正アップデートしてもらうこと2,3日。ここでバージョンが0.1.0まで上がった(…としましょう!w)日本語版を、Davidに引き渡します。
ここからは、カードを製造してくれるDavidが作成してくれた装丁をレビューします。具体的には、日本語的に変な位置で改行が入っていないか、とか日本人としてスラスラ読める物になっているか、という観点でレビューをして、Davidにフィードバックして、Davidが直して、直したものをレビューして、フィードバックして…をひたすら繰り返しました。
例えば、Davidから上がってきた装丁(これをバージョン0.1.5としましょう)は、こんな感じでした。
そんなこんなでバージョン0.99.99が出来上がったのが、私が参画してから10日ほどが経過していました。Davidから「無事に出稿したぞ!皆手伝ってくれてほんまおおきにやで!(※ 筆者による意訳)」という連絡が来たときは、ホッとしました。
そして、冒頭にご紹介したJAWS-UGのnoteで言及されている通り、今月末に日本語版が無事に日本へ到着したのでした。
日本語版製作にあたりこだわった点
BuilderCardsを翻訳するのではなく、ローカライズする。
BuilderCardsの中身は、3種類のカードに大きく分類されます。
スターターカード・・・ゲーム開始時に配られる10枚のカード。オンプレミスの絵が描かれている。
ビルダーカード・・・AWSサービスが記載されているカード。マーケットプレイスからこのカードをBuyして、AWSのアーキテクチャをビルドするのが、このゲームの醍醐味。
AWS Well-Architectedカード・・・得点カード。最終的にはこのカードの得点を一番多く集めたプレイヤーが勝利する。
これらのうち、一番作業時間をかけたのは、実はスターターカードの翻訳です。これに対して、ビルダーカード、および、AWS Well-Architectedカードを翻訳する作業は、それほど難しい作業ではありませんでした。翻訳→レビュー→修正→装丁→レビュー→修正を地道に繰り返すだけでした。
英日の翻訳をする目的なら、DeepL、Google翻訳などの翻訳サービスや、最近ではChatGPTでプロンプトを設定することで翻訳や英語の添削をしてくれるようになりました。このブログを読んでくださっている皆様は、日頃英語のドキュメントに触れる機会が多く、こうしたツールのお世話になっている方は多いと思います(私もそうです)。ただ、縁あって日本語版の製作をお手伝いさせて頂くことになったからには、単に日本語に翻訳したものを製作するのではなく、日本にローカライズされたカードを制作しよう、ということを予め決めていました。このブログでも、「(日本語への)翻訳版」と書かずに「日本語版」と書いたのは、そうした決心が背景にあります。そこで目をつけたのは、スターターカードでした。
私なりのこだわり
英語版のBuilderCardsを遊んだことがある方は、スターターカードには何かウンチクみたいな英語が書かれているのを、見たことがあると思います。これは実は英語の諺だったり、いわゆるシステム運用あるあるの英語バージョンだったりと、よく読むとちょっとクスリと笑えるジョークであると気が付きました。これらの文章をそのまま日本語に翻訳するのは、面白くないと思い、スターターカードには日本語版としての独自性を出そうと決心しました。ここから、スターターカードの日本語版を模索する日々が始まります。
例えば、英語の諺ですと、それに対応する日本語の諺が存在したりします。この場合は日本語の諺を採用しました。これで大多数は解決したのですが、どうしても日本語へうまく翻訳できないカードが2,3枚残りました。これらについては、真面目に翻訳するのではなく、日本人のITコミュニティーで流行している格言を掘り出して、それをスターターカードに組み込んでもらうように、Davidへお願いしました。
どんな格言がスターターカードに刻まれたか、それはJAWS DAYS 2024当日の、BuilderCards体験コーナーまでお楽しみに…。
最後に
というわけで、無事に日本語版が完成したということで、JAWS DAYS 2024でお披露目されます。皆様ぜひ当日をお楽しみに。なんか感想をSNSなどでシェアしてくれると、ピョンピョン喜ぶと思います。