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ホーカツの仕事、はじめました。

大阪は桜が満開です。こんにちは、コーミン入江です。

イチローの引退会見から新元号令和の発表と、いつにも増して心動くことの多かった年度替わり、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

コーミンはこの4月1日から「地域包括支援センター」のお仕事を始めました。通称「ホーカツ」。平成12年の介護保険スタートと同時に自治体に設置が義務付けられた65歳以上の市民の総合相談窓口で、名前ぐらいは聞いたことがあるはずです。自治体や社協が運営している場合は福祉センターの中、介護サービス事業所に委託している場合はそれぞれの事業所の中などに、市内に数カ所あると思います。

まちづくり会社であるコーミンが、自治体でも介護サービス事業所でもないのになぜホーカツを始めたのか、は後でお話しすることとして、この1週間の出来事を振り返りながらまずはホーカツのお仕事の内容を紹介します。

ホーカツには、「3職種」と言われる「保健師」「社会福祉士」「主任ケアマネ」を置かなければなりません。ちなみに私は副管理者ですが、これら資格の保持どころか、医療・介護・福祉の現場で働いた経験もありません。その代わり、一人ホーカツ(全部の資格を持っている)でもあり、ケアマネ達の信頼も厚い相棒が管理者として長年務めた病院を辞めて来てくれました。

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廃校の中にあるコーミンの事務所は新しく、「基幹型ホーカツ」の事務所にもなりました。教室の半分はカフェ風の相談・打ち合わせスペースにして、誰でも気軽に立ち寄って貰えるようにしました。お近くにお越しの際はぜひのぞいてくださいね。

職員は18人。朝はここで全員での朝礼を行い、2人ずつは東西南北4つの「エリア型ホーカツ」へと散らばって行きます。残る職員も利用者の訪問や地域の集まりなどに出かけ、半分は出払っている状態。何より電話が多く、全員にケータイを持たせて正解でした。直通電話にしたのは、スピーディーな対応と共に個人に責任感を持ってもらうためでもありましたが、今のところは順調に機能している様子です。

電話の相手の耳が遠いと自然にこちらの声も大きくなり、それが事務所のあちこちで繰り広げられている光景を見るのは初めてです。そんな中でも、じっくりと高齢者の話に耳を傾けている職員達の姿には頭が下がります。

ホーカツは事務所が閉まった後も緊急連絡は24時間体制なので、早晩警察から高齢者を保護したとの連絡もありました。身寄りのない高齢者はこれからどんどん増えるので、対応をフローチャートにしてスムーズな対応が出来るように指示。「虐待」の相談もありました…対応記録もしっかりと残そう、など当たり前のことですが身の引き締まる思いです。

カンパニーカラーは鮮やかな「レッド」。元気高齢者のモデルである鶴田亀代さん(85歳:ちなみにカメではなくツルです)のロゴとともに、どこへでも行きますので、どうぞよろしくお願いします。

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来訪者・電話相談者共にもっとも多いのは高齢者のご家族で、中には私達以上に介護サービスを詳しく調べている人もおられます。担当ケアマネのスキルアップも急がれますが、ご本人の生活歴や現状を汲み取って、ご家族と一緒に、何をゴールとするのか、そのために最適なプランは何なのかを考える肝となるマインドの部分を、まず法人の壁を超えて、職員間で共有することから始めなければなりません。

「法人の壁を超えて」。そう、大東市はもともと、市内を3つの圏域に分けて、それぞれの地域にある介護サービス事業所にホーカツの業務を委託していました。それを今回1つの圏域とし、「介護サービス事業所を持たないところ」という条件で受託者の公募をかけ、うちともう一社が手を挙げました。コーミンは現在、従来の受託2法人に加えて新たに2法人、4法人の協力を得て(再委託)ホーカツを運営しています。なのでここではコーミンのプロパーに加えて4法人の職員が一緒になって働いているのです。

コーミンはまちづくりの会社ですが、人口12万人の大東市でもそのうち約3万人が高齢者です。ディサービスに通うようになった途端「介護を受けている人」のレッテルを貼られてしまう、ヘルパーを使い出したらどんどん家から出なくなってしまう…これって本質的にどうなんだろう?まちの大事な構成員、主人公である高齢者に、出来れば永く元気にまちでの暮らしを楽しんで欲しい、というのがこの事業を始めたきっかけです。

介護保険サービスと併用でも良いので、大東元気でまっせ体操の会場に出かけてみませんか。生活サポーターを利用してみませんか。家でもない、事業所でもない、公共施設でもない場所や人とのつながりを持ってみませんか。どうか地域と切れないで…!

そんな想いでスタートしたホーカツのお仕事ですが、この1週間でもっとも驚いたことは、トイレで用を足した後は「便座の蓋を閉めてから」水を流す、というジョーシキを知らなかったのが事務所で私だけだったということ(注:菌などが空中に舞うからだそうです…)。プロの皆さんをサポートしながら、頑張って行きたいと思います。



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