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第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門~7/11講評(一奥分)

第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門へご参加いただいている皆様。

7月度文芸部門に応募された作品について、約40作品にのぼりました。
残り一週間を切っている中で、さらに応募数が伸びていること、皆様が当コンテストを通して新しくめぐりあっていただいていること、嬉しく思います。

本日は、一奥より講評をさせていただきます。

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<講評>

ここ10年来、勢いをまして一大コンテンツとなっている、いわゆる「なろう系」というライトノベルジャンルがあります。
その大きなストーリー展開の”お約束”として、異世界、つまり今生きている世界から異なる世界へ「転生・転移」するというものがあります。

かく言う一奥も、なろうではそうした作品を書いておりますが(現在休載中)、里海さんの短編では、なにも英雄や勇者に生まれ変わるでなく、一人の「市民」としてつつましやかに生まれ変わって生きていくことについて思いを馳せさせられます。

小説の技法としては、「,」ではなく「、」を使うことや、「・・・」ではなく「……」とした方がよいなどご助言できることもいろいろとありますが、そうしたことはまた、今後お書きになっていく中で少しずつ調べていけばよいものと考えます。

それよりも、上でやはり述べた通り、里海さんの視点として一番大切であろう「切り口」が、上に述べたものでしょう。
なろう系の中ではいわゆる「スローライフ」ものと呼ばれているジャンルなどもこれに相当するものです。現世でできなかったことや未練といった思いが、異世界において波乱万丈の中で昇華されることを望むではなく、むしろ、落ち着いた暮らしの中で固まった心とともに溶けていくことへの希求かもしれない。

この部分をもっと掘り下げられていくのはどうだろうか、と考えました。
その意味では、ある種のテンプレートというものができあがりすぎている「なろう系」に必ずしもこだわる必要というものはなくて。

たとえば、夏休みに田舎に帰るだとか、田舎で暮らすといったようなテーマで文章を、独特の呼吸で淡々と書き連ねていただく里海さんの文章が読みたいなとも思いました。

このたびは、ご応募、ありがとうございました。

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事務局アカウントでは、過去の記事とKindleで、これまで小説を書いたことが無い、という方でも、始められるようなコツなどをまとめさせていただいています。

どうぞ、ふるってご参加ください。
皆さんとともに、このコンテストを盛り上げ一緒に楽しんでいくことができることを臨んでいます。

*講評は分担制としているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。

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全体の募集要項はこちら

文芸部門募集要項はこちら

応募作品はこちらのマガジンに収録されます。
 他の参加者様の作品もお読みいただき、ぜひ、当コンテストを通して新しく知り合い、また仲良くなった、との声をお聞かせください! 皆様の縁がつながるコンテストでありたく思います。

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