【インタビュー記事】アジアで出会った起業家たち(1)
20年近く住むシンガポールで、多くの友人達が自分の力を信じて、自分の仕事を作り上げてきました。そんな友人達を励ましたくて、綴ったインタビュー記事をご紹介します。
*この記事はCoolmeが編集を務めているintroduStarからのリライト記事です。
Adzymic(Adzymic Pte Ltd)Co Founder & Executive Director -Kenniess Wong氏
Kenniess 氏と言えば、東南アジアでインターネット広告始動の時、時代の寵児として、シンガポールをはじめ東南アジアの広告業界では著名なジェントルマン。今はオンライン広告の経験を活かし、Adzymicを立ち上げ、独自のテクノロジープラットフォームを開発しました。Adzymicは、オンライン広告ークリエイティブの入稿や広告の最適化を”たった5分”で行える”独自”のテクノロジーを開発し、そのサービスを提供しています。
こんにちは、Kenniess (以下Ken), 今日は出張前の忙しいところありがとうございます。シンガポール、アジアでオンライン広告が定着した2000年当時から、【オンライン広告事業】というと必ずといっていいほど、あなたの名前をマーケティングニュースで目にしました。さて、今はどんなことに取り組んでいるんでしょうか?
Kenniess(以下Ken):はい、今までの中で一番エキサイティングなことに取り組んでいます。僕はいくつか今までにも会社を作ってきているんですが、今回はAdzymicというアド・テクノロジー会社を作りました。
アドテクノロジーですか!アドテクというと、DSP とかそういったものでしょうか。
Ken:いえ、DSPではなくて、ネイティヴ広告のクリエイティブ・プラットフォームです。広告企業主がAdzymicのプラットフォームにログインして作成できます。今まで最低5日以上かけて作っていたクリエイティヴを、たった5分で作成できるんです。またAIを駆使して、パフォーマンスを最適化できるので高いパフォーマンスを期待することができます。
オンライン広告での長年のキャリアを通し、ベストな手法を”独自”のテクノロジーで開発
確かにクリエイティブ自体は、どうしても準備が必要で、入稿までに時間がぎりぎりになりがちなものですよね。
Ken:はい、僕も広告主ークライアントのクリエイティブ入稿が遅れたり、自分もクリエイティブ・エージェンシーを運営していた時、何でこんな時間がかかるんだろう、と思いました。一方、広告の最適化の技術やテクノロジーはどんどん進んでいる、この2つがうまく組み合わさったものがないものか、と常に考えていたわけです。
そこから考えて・・では、そういうものを作ろうと(笑)。僕たちのプラットフォームは、クリエイティブを作成するプロセスで、”スマートタグ” といったものを使っているんです。このタグを使うことで、広告フォーマット自体を”より”パーソナル化させることができます。
例えばウェブサイトを見ているユーザー達の行動や、ウェブサイト自体の情報によるインタラクションを基に、このクリエイティブを最適な条件の所に表示することができるんですよ。
なるほど・・それはやはり長年オンライン広告に携わっているからこそ、見えてきたサービスなんですね。
Ken:そうですね、米国企業のウェブポータルに入社して、当時仕事で知り合った仲間とデジタルエージェンシーをアジア各国に拠点を展開させ、当時丁度アジアで主流になったディスプレイ広告*やソーシャルメディア広告*の専属アフィリエイトとして、アジア各国の代理店や広告企業にサービスを10年やりきったところで、自分の好きなビデオ分野を取り入れたクリエイティブエージェンシーを立ち上げたりしたんです。その結果、何が本当に必要なのか見えてきた気がします。
*Kenが仲間2人と立ち上げたシンガポール企業Interactive Hub Pte Ltd , Ihub Media は、msn.com, Friendstar, ESPN, Facebookなど多くのグローバルウェブサイトにおいて、アジア初の広告販売代理店権をもって活動をしていた。またクライアントサイトを最適化するコンサルティングなども行っていた。
オンライン広告が進化するとともに、自分もどんどん進化し続けられる
Ken:とはいっても、オンライン広告というのは、デジタルの世界なので、常に進化しているんです。だからこれで終わり!ということはないので、常にアップデートしていかなくてはいけないんですよ。
そうですよね。オンライン広告は、1年業界から離れただけでも、需要も、テクノロジーも、あっという間に変化しますよね。
Ken: はい、従ってオンライン広告の進化とともに、自分もどんどん進化し続けられるんです(笑)。
日本は常にチャレンジを感じるマーケット。果敢にチャレンジしていきたい
今は、アジア各国にAdzymicの拠点づくりに忙しいそうですね。
Ken :はい。すでにアジアではシンガポールをベースに、マレーシア、インドネシアでオフィスを持ち活動しています。その他の国では、パートナーリングを進めていて、今はニュージーランドでも話を進めています。
日本での活動は検討していますか?
Ken:はい、日本は常にチャレンジを感じるマーケットですが、進めていく予定にしています。自分のパイプラインとして日本は入っています。いいパートナーがいないかアプローチしたいところです。
日本に関して言うと、実際、経験値として、日本のクライアントや日本の大手広告代理店とは何度も一緒にビジネスをしてきています。今回のAdzymicでも、アジアにおいては日系企業のクライアントのキャンペーンは何本も行ってきていて、例えば、誰もが知っている自動車メーカーや、食品メーカ、インフラ関係などのキャンペーンも数多く行っていますよ。是非、僕たちのケーススタディを見てください!
(オリジナル記事:IntroduStar)