熊野らしいところ・・三重県の熊野①「古道周辺の絶景」
熊野には、三重県も奈良県も和歌山県もないので、「○○県の熊野」という表現はいやなのですが。
その三重県の熊野地方の最も大きな特徴は、
・熊野と伊勢神宮の間にある。
・今も熊野信仰の起源となった自然と信仰が多く残る。
「伊勢神宮」(は通称で正式には「神宮」。)は、最高神の女神「天照大神」をお祀りする最高の社格を持つ「日本国民の総氏神」。
至高の聖地なのです。。
「熊野」は自然崇拝を起源に、神道、仏教、修験道、陰陽道が習合した自然崇拝、神仏習合の聖地。熊野の三社一寺には天照大神の父神である「伊弉諾尊(イザナギノミコト)」、母神の「伊弉冉尊(イザナミノミコト)」、弟神の「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」と千手観音をお祀りしています。
日本最大の聖地(広さです)とも言われています。(参照:熊野とは ⇩)
「伊勢に七度、熊野に三度、(どちらが欠けても片参り)」の言葉が「伊勢」と「熊野」は当時の日本の二大聖地であることを表現しています。
二大聖地を結ぶのが、熊野古道「伊勢路」。もちろん世界遺産です。
熊野古道伊勢路は、伊勢から熊野市までは海にせまった急峻な山の中をいつくつのも峠を越えます。熊野市から新宮市までは、まさしく浜街道、海辺の熊野古道。熊野市から本宮までの本宮道は、山辺の雰囲気を楽しむことができるルート。
熊野古道伊勢路は、海、川、山の絶景が待つ熊野古道随一の絶景道。
しかもレール&ウォークが可能で利便性もあります。
熊野古道伊勢路が通るこの地域は、絶景の宝庫で熊野の自然崇拝を感じることができるところなのです。
熊野の成り立ちが、火山噴火によることがよくわかります。
海の絶景の代表「鬼ヶ城」。
このあたりには、鬼伝説があり、「鬼ヶ城」「二木(鬼)島」「三木(鬼)里」「八鬼山」「九鬼」など「鬼」がつく地名が多いです。
熊野信仰を支え、全国に広めた修験者の超能力を鬼と表現したという話もあります。詳しく調べるとおもしろい話が出てくると思います。
その修験者たちは「大丹倉」で修行し、自然を超越する能力を身につけました。その能力は人々の幸せのために使われます。鬼=悪ではありません!
大丹倉の丹は岩が鉄分が酸化して赤みを帯びているという意味があり、大丹倉は、大きな赤い岩ということです。
実際に、岩の上に行くことができます。岩の感触が「温かい岩」でした。笑
大丹倉の近くにある熊野古道「風伝峠」は、「風伝おろし」が有名です。残念ながら日頃の行いが悪いのか何回か挑戦しましたが撮影できませんでした。
この周辺には、こんなすごい絶景もあります。
丸山千枚田は地域の皆さんの努力で復活させた日本最大規模の1340枚の棚田です。撮影は水を張った直後のマジックアワーが最適かと。
飛雪の滝キャンプ場は、熊野の自然を活用した最高のモデル。
滝の目の前には、テントサイト、コテージ、炊事・バーベキュー棟に加え、テントサウナも充実しています。食材を購入することもでき、夏も冬も水着だけもってGO!!です。身も心も「ととのいます」!!
七里御浜は、浜の熊野古道。浜の長さと太平洋の雄大さ、空と海と一体感は、筆舌に尽くしがたしです。
伊勢から険しい峠をいくつも越えて来たからこそ観ることができるこの海の風景に、昔も今も旅人の心は震えます。
三重県側の熊野地方は、自然崇拝を起源とする熊野信仰の「自然」と「自然信仰」がまだまだ残っているという印象です。
今の時代に・・熊野を「知る」ではなく「感じる」ところ・・が、この地域という感覚です。熊野が待つ壮大で奥深いストーリーの原点がここにある。
そういうところです。
三重県側の取材と勉強はまだまだ。
熊野市~紀宝町の絶景を紹介しましたが、ほんの一部です。ちょっと山に入れば、熊野古道伊勢路を完歩すれば、もっと素晴らしいもの出会えると思います。
伊勢神宮外宮~尾鷲市はまだまだ取材がすすんでいません。これから進めていきます。
次回は、この地域にある自然を神としてお祀りしているところをいくつか紹介します。
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