ファレリー兄弟の「愛しのローズマリー」は、今の価値観からすると微妙になってしまうのか。おもしろいコメディなのにな。
「愛しのローズマリー」は2001年の大ヒットコメディ。日本公開は翌年だった。監督のファレリー兄弟は「Mr.ダマー」や「メリーに首ったけ」でブレイク後、典型的なハリウッドラブコメとは一味違う突き抜けた諸作でヒットメーカーとなった。
原題はShallow Halで、“浅はかなハル”という意味である。ぽっちゃりサラリーマンのハルは、子供の頃に父親から「女は中身ではなく見た目だ」とひどいことを刷り込まれ、以降そんな女性だけを追いかけるようになってしまった。ある日、偶然会ったカウンセラー(トニー・ロビンズ本人)から催眠術をかけられ、見た目のよろしくない女性が超美人に見えるようになってしまう。
そんな彼が出会ったローズマリー嬢は、136キロの超巨漢なのだが、ハルには超美人に見えてしまい…という展開。
この20年前の男女恋愛観は、いまのフェミ社会に当てはめると、けっこうハラハラしてしまうヤバさはあるのだが、この頃の男性主観なんてこんなものですわね。正直、いまこのテーマで作ったら大論争になりそうです。
ファレリー定番の「人を見た目で判断することの愚かさ」は、十分に伝わってくるとは思うけど。
本作でのグウィネスは、最高にかわいいんだけど、この頃はワインスタインとの関係が深かった時期でもある。今からすると複雑。
アカデミー賞女優なのに、受賞後は結婚・出産・離婚など私生活の話題が多く、なかなか映画で目立っていなかった。2008年「アイアンマン」で驚きの再会までは。
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