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「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」がぶっ刺さって泣いた(60歳です)。

「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」を観にテアトル新宿へ。見回すと、同年代のおじいさんばっかりだ。

若松プロ黎明期を描いた「止められるか、俺たちを」の続編で、今度はシネマスコーレの設立と運営にスポットを当てた。若松孝二に引き寄せられる木全純治、井上淳一らの悪戦苦闘の青春群像が主軸だ。

時は1982年…あ、もうこれだけで、僕はタイムスリップさせられる。冒頭から…こう…なんというか、胸キュンなのだ。気持ち悪くてすみませんが、ほんとにキュンキュンしたんだよ。18~9歳の一番迷ってひねくれてた時代だもの。

映画は“青春”を謳っているが、これは若松孝二と仲間たちによる「映画館で映画を観ること」についての発信である。
単なるノスタルジーに浸るのではなく、バカでも無駄でもなんでもやって失敗して苦労して、結果厚く豊かになっていく人間たちのドラマだ。
シンプルすぎてこそばゆいが、僕にはぶっ刺さってしまいましたのよ。考えてみりゃ自分の十代は無駄の連続だった。じゃあ安全で手際よく生きたほうがよかったか、とは絶対思わないわな。いまでも。そんな揺さぶりをかけられた一本だった。

井浦新(いい)、東出昌大(すごくいい)、杉田雷麟、そして芋生悠(やばいくらいいい)。
脚本監督はもちろん井上淳一。てか、彼しか撮れないだろこの映画w。

こんなに愛のある映画は滅多にない。愛だけで作られたような映画だ。エンドロールに泣いた。

(80年代に邦画を観ていた暗い奴らは必見。シニア料金なら1300円だし)

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