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高校生活=暗黒時代?

私立高校の通学は、私の暗黒時代でした。
裕福な生活のお嬢様達の集団には溶け込めませんでした。
お父さん達は会社の役職系で外車か日本の高級車に乗って、時々、学校にお嬢様をお迎えに来て、車種でマウントとりたがる系お父様。
お母さん達は、ブランドでおしゃれ決め込んで、運動会や文化祭に現れるザマス系お母様。

うちは、現れたことはありませんでした。学校が終わる時間に仕事が終わってませんし、イベントに参加できる時間にも仕事しています。
そうやって仕事現場にいつもいる両親は、私の授業料を稼いてくれているから・・・不満は一切ありませんでした。

ある日の美術の授業で、自由テーマの絵を描く課題がありました。
トリヨさん、困ったことに中学時代に絵の具を全て使ってストックがありませんでした。
絵の具をフルカラーで揃えるのは勿体無い!と考えたトリヨさんは文具屋さんで青・黄・白だけの絵の具を3本だけ買って、グラデーションアートにしようと考えました。お小遣いと絵の具の無駄を防ごうと思案した作戦です。

さてお題はどうしましょう。

両親が共働きだったので、夕食の担当は私の仕事でした。母からのお題は筑前煮でした。野菜をカットしながら、デザインが降臨してきました。
その具材は「蓮根」です。
蓮根を色んなアングルで画用紙に書きこんで、青・黄・白3色だけで色を配色して出来上がりました。テーマは「蓮根」で提出しました。当時の絵はもう捨ててしまってないので↓↓↓こんなイメージです。

蓮根

あとで後悔したのは赤・青・白のトリコロールカラーにすれば良かったと感じました。それならテーマは「愛・平和・自由」にできたのに・・・。
フランス国旗を見るたびに思い出します。特にオリンピック時期にも国旗を見て
レンコンを連想してしまうのはトリヨさんだけですね(笑)

青と黄色の蓮根は、美術の先生のハートを射抜いてしまい、美術部に入部する結果になってしまいました。
ここでまた再び、油絵を描くための顔料問題にぶつかるのでありました。
帰って両親に伝えたら、笑われました。
幸いなことに建築業をしていた父は、塗料商店との付き合いもあり顔料問題は
即時解決しました。
美術部に入部したことで、絵画に興味を持ち、海外旅行の目的は美術館巡りと
なりました。

ルーブル美術館・オルセー美術館・アントワープ美術館・アムステルダム美術館
などで多くのアーチストの絵画、そしてそのストーリーに触れる旅が楽しみに
なったのは、この時の顧問の先生に出会ったからです。

価値観の違う同級生達の中で馴染めない3年間を送ってきた中でも、親友と言える
友人と、質素なのに心は裕福な生活を、この学校で学ぶ良い期間となりました。
私立校でやさぐれずに、それなりなんちゃってお嬢様させていただきました。

この学校に通って、社会に出た時に遭遇するであろう色んな場面での
マナーの授業もありました。
・冠婚葬祭でのマナー
・フレンチ・和食懐石でのテーブルマナー
・席での上座と下座
・各場面での挨拶の角度
・会話のマナー     など
この高校がお嬢様学校と呼ばれる理由が、お嬢様達の苦悩もあるのだと感じました。高校生なのにすでに、これらのことが身についていたお嬢様達をリスペクトしました。周囲の友人達の立ち居振る舞いを学べた3年間でもありました。

ただ、ただ、お嬢様達は受験しなくても関連大学が確保されていたので、
受験勉強していたのは、ガチ受験マイノリティ組だけでした。


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