F:感情型は対立を避けるだけなのか?
私はENFPであり、MBTIでは感情型(F型)に分類される。一般的に感情型は他者の感情に敏感で、相手を傷つけないように配慮する傾向があるとされている。そのため、相手の気持ちを考えながら言葉を選び、ズバズバと問題を指摘することは避けるものだと思われがちである。これが感情型の特徴とされる理由の一つである。
しかし、私はこの一般的な理解に疑問を抱いている。仕事の中で、特定の分野のコンサルティングを行う際には、相手の間違いを指摘し、改善すべき点を明確にしなければならない。特に数値や事実に基づいた指摘は、端的で簡潔な表現が必要であり、資料としてもわかりやすく構成されていることが重要である。ところが、相手のこれまでの取り組みを否定する形になる場合も多いため、その指摘が相手を傷つけてしまうことを避けようとする気持ちが生じる。
普段からあまりやり慣れていない、相手の問題点を指摘するという行為に直面すると、私は相手を傷つけずに、かつ簡潔に問題を伝える方法がわからなくなってしまう。その結果として、表現が硬くなりすぎ、「言い方がきつい」と言われることがしばしばある。これは、指摘する場面において、相手の感情に対する配慮が欠けているわけではなく、単に、対立を避けたいという自身の感情から生じている可能性が高い。
このような状況を振り返ると、私は相手の間違いを指摘することを避けてきたということに気づいた。相手に直接的に問題を伝える代わりに、より面白いアイデアや新しい視点を提案し、相手が自然に行動を変えるように誘導することで、対立を避けていたのではないかと思う。このアプローチは、ENFPの特性である創造的思考を強化し、対立を回避しつつも相手にポジティブな影響を与える手段として機能している。
しかし、このアプローチは常に有効ではないことも認識している。特に、問題を的確に指摘しなければならない場面では、対立を避けるだけでは十分ではない。私が「言い方がきつい」と指摘される背景には、相手に事実を伝えるスキルが十分に発達していないことがあるだろう。相手を傷つけずに指摘を行い、行動を変えてもらうための表現やスキルを学ぶことが、今後の成長にとって重要である。
結論として、F型だから他者の感情を常に優先するわけではなく、対立を避けるための自己防衛的な行動が背景にあることに気づいた。これからは、対立を恐れずに建設的な対話を通じて相手に気づきを与え、共に前進できるようなコミュニケーションスキルを磨いていきたい。
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