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【一年3セットの服で生きる「制服化」という最高の方法】を教科書に、我、我に問う。「お洋服はうれしい」?

お洋服は、楽しい。
見るのは大好きだ。手にとって、触るもよし。
ただし、袖を通せるものは、限られる。約160cmの身長に対して、体重が3桁目前まであるためだ。

人生で、痩せていた時期は一度もない。いわゆるレディースのMサイズや9号は、私にとって極小サイズ。Lサイズだってぱつんぱつん。Xが、つけばつくほど安心だ。そんなわけで、自分で服を買い始めた十代後半。私の被服人生は暗かった。だって着られないんだもん。着られたとしても、ぱっつんぱっつんなんだもん。

少しだけ光が見え始めたのは、マルイのruで「大きなサイズ」の普通のお洋服を目にするようになったあたりでしょうか。「着られるお洋服がある」。それがどんなに嬉しかったことか。あ、ダメ。当時の自分を思って涙が出そう。サンキュー、ru。10年くらい前に買ったカットソー、今も愛用しています。

最近では、サイズ展開が豊富なお店も増えた。加えて大きめのシルエットで余裕をもたせる作りのお洋服も多い。おかげさまで、いくつか、好きで好きで選んだ服、というのがございます。正直にいうと、制服化も(コーディーネートがほぼ一つか二つ、という意味なら)できている。これは私が、好きなものを延々咀嚼できる性分だから。学生時代、夏休み中ずっと、お昼がじゃがいもとベーコンのパスタだったこと、あります。ジャージャーそうめん(ジャージャー麺みたいな肉味噌を素麺に乗っけて食べる。きゅうりと甘めの炒り卵がマスト)だけで過ごした日々。旧カトキチの冷凍うどんでツナホタテ缶マヨネーズ冷やしうどん(黒糖干し梅を刻んでいれるとうまい)はもはや「手が勝手に作ってた」レベル。麺類ばっかりですね!!

ところで、ある日、私は「痩せたい」と思って生きるのをやめた。
太っているからなんだっていうの?なんで、好きな服が、好きなように着られないって理由で、痩せなくちゃなんないの?
もちろん、体の方がね?体が勝手にね?「痩せよう」っていうなら、それはまあ、やぶさかではないけどね?でも、中年のそれは「病気の疑い」だからね…

そうこうしているうちに、3桁目前、である。
幸い、服はある。「着られるかな?着られないかな?」って試着室に入って「着られなかった〜」って抱えて出てきても微妙な空気を作らないでいてくれる、信頼できるお店も知ってる。(お世話になってます!)。

合わせるべきは、洋服の方であって、私の体ではないはずだ。
知ってる。わかってる。わかってるけれども。
時々、気がついてしまう。ああ、私、今「着られた!」で服、選んでる、ってことに。
着られない服があまりにも多いから。わかりやすく、標準体型でない人間にとって、試着はとても、とてもハードルの高いものだから、私は服に、服に、選ばれてこなかったから。

更には「太った私の雰囲気に似合うでしょう?っていう服」を選んでる、時もある。大きめの、ダボっとした服を「私、太ってること、わかってますよ〜」って気持ちで、選んでる、こと、が、ある。あれ?私、この雰囲気、あんまり、好きじゃない、かも、しれ、ない…

私にとって、あきやあさみさんの【一年3セットの服で生きる「制服化」という最高の方法】は「その服、着てみて、どう感じる?」を追求する本です。我、我に問う。「お洋服、楽しい?」「楽しみたい?」「どんな風に心が動く?」「何を心地よいと思ってる?」

その追求の過程で、気がついたのが、「私は、自分の体を肯定して服を選んでるわけじゃない」ってこと。好きな服を着ていても「もっとこうだったら」っていまだに思ってるってこと。自分が着られる服=(自分にとって)いい服だという気持ちが拭えず、好きできている服ですら「自分が、自分のために選んだ」という自信が持てずにいること。

「お洋服はうれしい」(著:高橋直子)ものだと思う。それは、お洋服でなくてもいいのかもしれないけれど、私にとって、本当は、お洋服は、うれしい、ものだと思う。だって、おしゃれ、好きだもん。

「人は裸では生きられない」とあきやさんは言ったと聞く。そう。人は「裸で外には出られない」(作:ヤマシタトモコ。名著です!)のです。もちろん、家でも。好きな服を着て、喜びを噛み締めたいです。

私が、私の体に合う服を選ぶ。痩せるかどうかはわからない。率直に言えば「人生で一度くらい、現実の私が、大好きなお洋服を、キリッと着こなしている姿を見たい」とは思ってる。せめて試着の旅を恐れないで済むくらいではありたい。膝も痛いしね…

でも、痩せることがあるとしても、それはやっぱり、お洋服のため、ではない。(※1)
それは、主従が逆だし、そもそも痩せた方がおしゃれ、なんて社会通念には全力で抗っていきたい。これはもう、逃れられない自問自答なんだな。私の体は、私以外の誰のものでもなく、この体で生きていくしかないことを改めて認識する問いかけなんだと思う。

お洋服は、うれしい。着られて、うれしい。暖かくてうれしい。心地よくてうれしい。美しい色が、素材が、形が、思いが、具現化して、そこにあるのが、うれしい。その、いずれの「うれしい」も自分のものにできるように。この洋服着た私、うっれしそーだなーって思えるように、今はなりたい。

(※1)「痩せたらファッションを楽しめるようになった」は死んでも言いたくない。(あくまで、私は、です)。

有料パートは現在の制服(出かける時はほぼこれ)。絵を描くくらいに好きな偏愛エモアイテム(捨てられない系も混じってます)とか。(写真があるので有料です)。

#自問自答 #自問自答ファッション #本

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