合同誌・アンソロジー作りの話
こんにちこんばんわ、蘇芳さんです。
頭割り4が終わり頭割り5に向けて合同誌・アンソロジー企画がたくさん立ち上がってますね……上がってますね!? 多すぎてもう追い切れないよ!?
まぁ追いかけるのはほどほどにしておいて、「合同誌興味あるけどやり方よくわからん」って声をいくつか聞くのでじゃぁ経験あるしこんなんやってるよってのをまとめておくかなという感じです。
例によって私のやり方なのでこれが正しいわけじゃないしたぶんこれ非効率です。もっといいやり方あると思います。
あと、私の他のnoteと同じテンションで書いてくので全体的に口語です。綺麗な文章は求めないでください。推敲? 知らない子だね! 開幕酷い変換ミスしたしね(Twitter参照)
蘇芳さんどんな合同誌・アンソロジー作ったの
まずは蘇芳さん今までどんな合同誌作ったのよって話。(合同誌の体裁をとってない本は除きます)
心象のパラドクス(R18) 漆黒三大沼合同本
キミの声で聞かせて エメトセルク合同誌
Traveler's Destination 漆黒決算エメトセルク合同誌 エメトセルク合同誌
一番上は漆黒終わった勢いでコミケ〆切2週間前に「おらちょっとジャンプしろよ」で原稿をもぎ取って出した漆黒三大沼合同本(酷い)
真ん中は身内に声をかけて「かーいーてー」で書いてもらって出したエメトセルク合同誌
一番下が驚異の54名参加 漆黒決算エメトセルク合同誌(とても語呂が良い)
真ん中以外なんかおかしいんだよなぁ……
公募制か、打診制か
合同誌・アンソロジーを作るうえでまぁ一番大事なのは「いつ発行する本なのか」だとは思うんですけれども、それが決まった後に迷うのは「公募にするか、打診制にするか」だと思うんですよね。(テーマで迷うとかそういうのは合同誌を作るより前の段階の話になるので割愛)
これはもうどっちが正解とかはないと思う。どっちでも作った私でもどっちが正解とかわからぬ。
とはいえ漆黒決算についても打診枠はいくつかありました。今回予定してるめしアンソロでも打診枠があります。隠しても仕方ないので告げておきますが。最低人数を確保するという意味でも打診枠を少し取っておくのは悪くないと思います。まぁ現状の14ちゃんの人気っぷりを見ると完全公募でもよっぽどよくわからんテーマじゃない限りは人集まると思いますが。
まぁそれとは別に「このテーマでこの人のお話(イラスト)が見たい」と言う人に打診しておくのも悪くはないと思います。私はこっちが主目的です。人数は最低2人いれば合同誌って言える。全然知らない人に声かけたっていい、身内に声かけたっていい。
打診枠があるなら公募枠が少なくなるじゃないか! って人もいるかもしれないけれど、そこに関しては主催の方針なのでなんとも……文句を言うのもお門違い……
私の場合ですが、公募枠>打診枠になるようにはしてます。そんなに友達いないとか言うな、そうだよ(泣いてない)
あとここまでいろいろ書いといてなんですけど、単純に少しでも知ってる人がいると主催としてもとても気が楽です。なんかあったときに相談できそうな人がいるってのは大事。まぁ相談できる人が参加してなきゃいけないというわけでもないけれど。(むしろ参加してない本当の外部の人にも相談できるのが好ましい)
本が出るまでの大まかな流れ
本が出るまでの大まかな流れを書いてみますね
テーマ・発行イベント(発行日)を決める
印刷所を決める(仮決めでもいいが、入稿から発送まで何営業日かかるのかをチェックする)
大まかなスケジュールを立てる
募集文言を考え、公表する
打診枠があるなら公募前に打診開始する
募集開始
原稿受け取り開始
原稿受け取り締め日(ここからひたすら編集に入る)
入稿
(参加者に一冊献本するならこのあたりでどうやってやり取りするかを決める)
(同人誌取り扱い書店に委託するなら打診開始)
公開用サンプル作成
本が届く、検品
イベント参加・通販発送準備
当日
イベント終了後、冊子の販売数集計して収支計算
上からひとつずつ補足していきます(解説ではない)
テーマ・発行イベント(発行日)を決める
これはまぁ大抵の人が最初に決めるというか決まると思うので特に言うことないですね……
印刷所を決める(仮決めでもいいが、入稿から発送まで何営業日かかるのかをチェックする)
私はまず印刷所をおおよそ決めます。おおよそ何人ぐらいの参加者で何ページの本を作るのか、を「最大値」で考え印刷所を決めます。
例えば漆黒決算だったら、カラー10枠(上限1P)、漫画10枠(上限10P)、小説10枠(上限1万文字/私の書式で10Pになる)が基準でした。基準だったんです。
……ですが埋まってしまったので追加でカラー6枠、漫画5枠、小説5枠、モノクロイラスト10枠……したら大惨事になったのですが(主に主催の財布が)
反省しましょうね、私。はい。
追加枠を出した時点で一度印刷所を変更する予定だったのですが、よくよく考えたらカラーイラストの関係でダメじゃんと気付いて印刷所を戻すという行動もしてます……その節は参加者の皆様にご不安を与えてしまい申し訳ありませんでした。あの数日生きた心地しなかった。真夜中に(しかもゲームズコムかなんかのFF7の発表見ながら)計算間違えてるの気付いて真っ青になって旦那を叩き起こして泣きつく程度には。
みんなは追加枠まで考えるなら最初から計算に入れておこうな!!! 主催の財布はひとつだけ!!!!!
大まかなスケジュールを立てる
印刷所を決めて入稿から発送まで何営業日かかるのかが分かったら、大まかなスケジュールをたてます。
これは参加者に公開したスケジュールですが、こんな感じでスケジュールたてました。入稿〆切日を決めたらそこから逆算で見ていく感じですね。
ちなみにこのスケジュール、私じゃないと何ともならん割り方です。原稿集まってから1週間で編集するのは原稿慣れしてないとできないと思う……原稿慣れしててもあんまりお勧めしません……みんなは編集に2週間以上取ろうね……1ヵ月とってもいいと思うよ……
ちなみに私、この本でお話を書いてません。というかモノクロ原稿を1枚も出さないで表紙だけ書いておしまいにするつもりでした。なので編集1週間でもなんとかなったんですよ。みんなの原稿まってる間に編集の手はずを整えておけばいいだけなので。
……まぁ最終的に? P数足りなくて? 1枚書き下ろすことになったんですけどね???????
小説の体裁をすべて統一したかったので小説枠のみ特殊スケジュールをとっています。
小説枠は原稿を受け取る→書式に貼り付ける→誤字脱字チェック(希望者には軽い校正)→PDFに変換して作者に差し戻し→再提出の流れをとっています。なのでちょっとだけ特殊なスケジュール組みになってます。
暫定P数申請ってのは「おおよそのあらすじ(誰と誰が何をする予定、程度のものでもOK)」と「おおよそのP数(小説枠は何文字程度になるか)」を申請してもらってます。これがないとP数が全然出せないのでね……(最大10Pは1~10の間なのでばらつきが結構大きい。ある程度の誤差まではなんとかなるけれど、印刷所によっては前予約をかけないといけないのでその段階である程度のP数が見えてないと印刷費も出ないので)
ちなみにこれは全員に見える形でディスコードの専用チャンネルに書いてもらってます。ネタ被り防止の観点でも見える化しておくと安心……とくに漆黒決算エメトセルク合同誌のようにテーマがあいまいな場合は……(めしアンソロでもこの手法で行こうと思ってます。テーマがあいまいかつでかいので)
募集文言を考え、公表する
これ、漆黒決算エメトセルク合同誌のときどうやったかがいまいち思い出せないんですよね……募集文言は確かに考えたし残ってるんだけど、公表と同時に募集開始したんだっけ……? 〇日から募集開始しますみたいなツイートがなかったんですよね……(そもそも公募窓口が私の個人アカウントだったっぽい)
めしアンソロはスケジュール引いたら先公表の方がよさそうだったので先公表にしました。
というか先公表にして質問などありましたらDMで受け付けますにしたほうがいいです。質問結構来ます。
打診枠があるなら公募前に打診開始する
これは募集文言公表と同時ぐらいに打診開始していいと思います。……特に書くことがないな……
あ、打診文言にフォームURLくっつけてDMするとスパムと間違われます。間違われました。嘘だろ。他のURL系はOKでGoogleフォームはダメなんかい。
募集開始
Googleフォームなりなんなりで募集の体制が整ったら募集開始。Googleフォームが一番いいのかなぁ、どうなのかなぁ……もっといいのがあるかもしれない、ないかもしれない。〇人達成したら閉じるがないのでちょっとそこは不便かもしれない。(一応検索すると出てきますがうまく動くのかなぁこれ)
Googleフォームを使う利点はそのままExcelで参加メンバーの管理ができるからですね。勝手に一覧作ってくれるのは便利。まぁその一覧もさらにいじるのですが。
原稿受け取り開始・原稿受け取り締め日(ここからひたすら編集に入る)
原稿を受け取るまでのやり取りは何でしてもいいと思います。私はDiscord派(原稿のやり取りは無料ストレージ経由)。TwitterDMでやり取りしつつ無料ストレージでやり取りしてもいいし、DropboxやGoogleDriveを利用してもいいと思います。ここは主催のやりやすい方法で。
原稿を受け取ったらひたすらテンプレートにはめ込んだりクリスタの原稿タワーに張り付けたりです。特に書くことがないな……
あ、あとがきを書いてもらうならどことなく原稿完成の空気を感じ始めたらあとがき用のテンプレートを公開するといいと思います。早めに出してもいいんだろうけど、あんまり早いとどこ行った? ってなる人も出てくるので……。進捗が見えない人、提出が遅くなりそうな人には適宜フォローを入れてあげてください。がんばれ。
入稿・(参加者に一冊献本するならこのあたりでどうやってやり取りするかを決める)
入稿まで進んだらいったん主催の作業はおしまい……だと思ったか。このあたりで参加者に献本するなら住所などのやり取りをどうするかを決めます。
よくある方法としては、Googleフォームで住所氏名を聞いて配送かぴくすぺの匿名配送あたりかな? 最近は個人情報関連のあれこれでこわいわぁって人も多いので匿名配送を利用する人の方が多いのかな?
(同人誌取り扱い書店に委託するなら打診開始)
入稿と同時ぐらいにこれもやっておくといいです。どの書店さんにお願いするかはもっと早い段階で考えておいてもいいですけど。
大手さんだととらのあなさんかメロンブックスさんになるのかな? 漆黒決算エメトセルク合同誌のときはとらのあなさんにおねがいしました。どちらでもいいと思います。他の書店さんでもいいと思います。
BOOTHなどでの自家通販のみは正直おすすめしないです。というか自家通販をおすすめしない。合同誌・アンソロジーは普段の自分作成同人誌よりも冊数を刷ると思います。それを、全部、通販処理……いえ、やれる人はやってもいいと思いますが、正直おすすめしないですね……腕が死ぬので。BOOTHでいけるぅって思ってる人はお家に本が届いてその重さに絶望したら速攻で書店通販に切り替えてください。大丈夫、買おうと思ってる人はどこで売ってようが気にしませんから(本当)
公開用サンプル作成・本が届く、検品・イベント参加・通販発送準備
公開用サンプルの作成は入稿したらやってしまっていいと思います。
本が届いたら1冊は中身を全ページチェックしましょう。できれば数冊。1冊見れば乱丁落丁に関してはだいたいわかると思いますが、裁断ミスに関しては数冊チェックしないとわからないので……全部箱から出して詰んで本の背側から4面じっと見るとかでもいいと思います。
検品が出来たらさっさと梱包して箱にしまっておきましょう。送れるならもう書店にも送ってしまいましょう。お家で出しっぱなしにしてると空気と湿気で本が膨張する可能性があります。
当日
ハラハラドキドキしながら通販の動向を見ていましょう。完売したら完売報告も忘れずに。
イベント終了後、冊子の販売数集計して収支計算
この収支計算は誰に見せるわけでもないですがやっておいたほうがいいです。今後の参考になります。
印刷費+発送費(+デザインなどをお願いした場合はそれらの経費+資料などを購入したり画材を子のために用意したりしたならその費用)と何冊売れていくら収入となったのかをどこかにメモしておきましょう。いずれあなたを助けます。
再販などをする場合は参加者全員にその旨を伝えるとよいと思います。最初に用意した数がすぐに完売してしまって速攻で再販をするなら特に伝えずともよいかもしれませんが、漆黒決算エメトセルク合同誌で行った「とらのあなの再販チャレンジシステムを利用する」など少し時間が経ってから再販を行う場合は伝えておくといいと思います。
よくある質問
よく聞かれることのひとつに「webへの掲載や再録はしてもいいのか? してよいならいつから?」ってのがあるのである程度決めておくといいです。多いのは発行から1年後かな? 漆黒決算エメトセルク合同誌に関しては発行半年後にしました。うっかりすっかり忘れておりましたが、主催が()
1冊献本の本が届いたらTwitterに上げていいのか、もよく聞かれます。
これは宣伝になるのでどんどん上げてもらうのがいいでしょう。その際、一足先にいただきました! のような文言と合同誌アカウントなどのID併記してもらうとよりGOOD。
進捗公開についても聞かれますね。これに関しては主催者それぞれだとは思っています。私は「すべてが見えない状態ならOK」としていました。完成品の公開に関しても「すべてが見えない状態で何に提出の原稿かが記載されていればOK」としていました。
おわりに
というわけでいかがだったでしょうか(役に立たない系ブログムーブ)
正直これで誰のなんの役に立つのかわかりませんが、自身の忘備録としても残しておきますっていう側面が強いです。
ぶっちゃけると、今から1本アンソロを主催をするということはほぼこの方式で行くということです。参加予定の方は覚悟しろ(?)
思い出したり質問があったら追記していこうと思いますので、ここどうしたの? とかあればどんどん聞いてください。DMでもマシュマロでもほめてばこでもwaveboxでも、なんでもいいです。直接的な金額の話以外なら答えます。
集合知にしてしまえ(なるのか?)
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