
『リカバリー・カバヒコ』青山美智子

2024年本屋大賞ノミネート作品です。
小さな公園に居るアニマルライドのカバ。
名前はカバヒコ。
自分の痛む所と同じ箇所を撫でると、
リカバリーできるのだ。
……カバだけに。
コレ、お約束なもんで。
アニマルライドって言うのね、あの公園の動物。
え?常識なの?みんな知ってた?
私は馴染みのない名詞だった。
青山さんの本は、いつも狭いコミュニティで、
物語が繰り広げられる。
今回も、このコミュニティの中の5人が、
それぞれに抱えた問題に向き合う。
この人の作品の好きな所は、
誰かになにかして貰うのではなく、
自分で気がついて、視点が変わるところ。
人の悩む姿というのは心の閉塞感が際立って、
見ている方も……と言うか読んでいる私も辛い。
でも、水戸黄門のように最後は心が晴れるから、
安心して読んでいられる。
私の中で青山さんの本は、
安心安全のストレス解消となっている。
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