「映画づくりキャンプ2024夏」開催レポ(1日目)
2024年7月31~8月1日の2日間、”ビビっ!とくる映画づくりキャンプ2024夏"を開催しました。小学4年生から高校2年生まで子どもが杉並区の西荻「さいのね庵」に集まって、映画づくりのワークショップを行いました。
二日間のプログラムは以下の通り:
①自己紹介、アイスブレイク
まずはアイスブレイクで参加者同士の距離を縮めます。まずは初対面のメンバーへのドキドキモヤモヤを「脳内シート」に書き出します。そして「はぁっていうゲーム」という子どもたちにはおなじみのカードゲームを使って、遊びながらコミュニケーションをとっていきました。
②写真と動画の違いは?」「動画と映画の違いは?」
こどもたちに投げかけた質問です。スマホを持っていれば写真や動画だけでなく、映画まで撮影できる時代になりました。それぞれの違いを考えることで、メディアの特徴を学んでいくことができます。
みんなで話し合ったところ、音声の有無、動きが記録できるかどうか、映像は写真が何枚も連なったもの、脚本がある!などの意見が出ました。
コンビビではQ&A方式で、小さなレクチャーを遊びの合間に入れ込んでいきます。
③「演技」を遊びながらまなぶ
続いて、2人ずつペアになって演技に挑戦。でも遊びながらゲームをしている感覚です。
よりナチュラルな演技を目指してセリフの改良が提案されたり、演技をしやすくするために小道具を探したり、お父さん役を演じるために周りの大人を参考にしてみるなど、みんそれぞれ工夫して自分なりに「演技」と向き合いました。
撮影したものをみんなで観ながら、どこが良かったのか話し合います。
すると演技だけでなく小道具や画角、カメラを動かすタイミングなども映像のクオリティに関わるという気づきがあり「演出についてのイメージ」が膨らんでいきます。
④キャラクターを作ってみよう!
今回は「おばけ」と「子ども」という2人が登場人物の物語を作っていきます。まずはワークシートを使って思い思いにキャラクターを作ってみようのコーナー!
この作業にはみんなも熱中。最初は悩んでいた様子でしたが、設定が思いついた子からスラスラと書き進めていきます。
おばけは良いやつ?悪いやつ?子どもは何歳?というようにキャラクターをつき詰めていくと2人の間にいろいろな関係性が見えてきました。
だんだんストーリーの構想が広がってきました。と、ここで今回のストーリーのテーマが発表されます。今回のテーマは「メッセージ」!
⑤シナリオ作りをやってみよう!
まずはそれぞれのキャラクターで個人作業のシナリオ作りを行い、発表します。
怖い話、ほのぼの、はたまた意味深なストーリーか。自分が映像で表現したいものは一体何なのか。セリフを書き起こす作業を通じて、子どもたちのなかでだいぶイメージが固まってきていることがわかりました。
発表!
自分では思いつかなかったアイディアが出てくるとワクワクします。逆に、「なんで思いつかなかったんだろう!」とすこし悔しい気持ちになることも。いろいろな意見に触れて、もっと面白い作品に使用という気持ちが芽生えました。
コンビビではちょくちょくみんなの前の発表、プレゼンをはさみます。ここでお互い意見を出し合うことで、最終的によりよい作品づくりへとつなげます。
今回は2チームに分かれて映画作りを行います。つまり、これから行われるのはストーリーの統合!全部の作品が魅力的だったので統合はとっても難しい。誰かの話をもとに作るチーム、話し合いの中でうまくひとつの物語がつくりあげられるチームなど
みんなで話し合いをした結果、今回は明るいおばけチームと暗いおばけチームという2グループの作品制作を目指す形になりました。(しかし映像作品が3つ完成します、理由は後ほど)
⑥絵コンテとロケハン
無事にストーリーが決定したので次のステップに進みます。
まず宮崎駿さんの『となりのトトロ』の絵コンテを参考に、演出家(監督)はどんなことを考えて絵づくりをしていくのか、演出の重要性や方法について学びます。カメラのアングルやその効果、どのくらい細やかにその設定を事前に考えるのかを子どもたちには実感してもらいます。
撮影したい画を絵コンテに書き起こしたら、実際に撮影ができそうな場所を探し(ロケハン)に周辺の公園や空き地にへレッツゴー。
⑦撮影
撮影に入る前に技術の面で知識をひとつまみ。今回は2人のキャラクターの対話場面が両チームにあったので、映像作品を参考に観ながら撮影のコツを学びます。普段何となく見ている映像にたくさんの工夫が含まれていることを知り、演出の意味や制作技術を学んでいきます。
その後、チームに分かれて撮影に臨みました。
明るいおばけチームは、公園で撮影、暗いおばけチームは、カフェ「さいのね庵」の室内で撮影と二手に別れます。公園ロケにのぞんだチームは、蚊、日差し、暑さ、走り回る子どもなど、撮影を邪魔する要素がたくさん。思っていた以上に過酷です。しかし両チームとも粘っていい映像を撮りました。
時間が足りない!という声があがるなか、1日目終了。
明日までの宿題は「撮影で使えそうな、使いたい小道具を持ってくること」
みんなが何を持ってくるのかちょっと楽しみ。
後編(2日目)につづきます!
(文章 インターンスタッフ 田中葵)